2015年間ベストセラー、話題総なめの又吉直樹「火花」が総合1位に

 日本出版販売(日版)が12月1日、「2015年間ベストセラー」を発表した。総合1位には第153回芥川賞を受賞しさまざまな話題を総なめにした又吉直樹の「火花」(文藝春秋)が、2位には上半期に売上を伸ばした「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)が入った。

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2015年間ベストセラー「総合ランキング」1位~10位
  • 2015年間ベストセラー「総合ランキング」1位~10位
  • 2015年間ベストセラー「総合ランキング」11位~20位
  • 2015年間ベストセラー「文庫」1位~10位
  • 2015年間ベストセラー「コミック」1位~10位
 日本出版販売(日版)が12月1日、「2015年間ベストセラー」を発表した。総合1位には第153回芥川賞を受賞しさまざまな話題を総なめにした又吉直樹の「火花」(文藝春秋)が、2位には上半期に売上を伸ばした「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)が入った。

 ベストセラー情報は、約3,000軒の書店のPOS販売データを基に全国の書店での販売状況を総合的に勘案して作成したもの。集計期間は、2014年11月27日~2015年11月26日。日販では、年間ベストセラーのほか、上半期ベストセラー、月間、週間ベストセラーを集計、公表している。

 2015年の年間ベストセラー総合1位に選ばれたのは又吉直樹の「火花」。芸人初の芥川賞受賞や、作品の掲載誌「文學界」(文藝春秋)が創刊以来初の増刷となるなど、2015年を象徴する書籍として幅広い客層を取込みながら急激に売上を伸ばした。また、芥川賞を同時受賞した羽田圭介氏「スクラップ・アンド・ビルド」(文藝春秋)が単行本フィクション部門の10位に、直木賞受賞の東山彰良氏「流」(講談社)が同9位にランクインするなど、読者層の拡大にまで影響したと見られる。

 総合2位には上半期ベストセラーの1位に選ばれた「フランス人は10着しか服を持たない」(大和書房)が、3位には元NHKアナウンサーで作家・評論家の下重暁子氏の「家族という病」がランクイン。誰もがあこがれる「一家団欒」に疑問を呈し、家族の実態から「家族とは何か」という大きな問題を提起する一冊に多くの読者が興味関心を持った。

 4位にはCD+名医の解説という形式で多くの読者を獲得した「聞くだけで自律神経が整うCDブック」(アスコム)が、5位には100歳を超えた著者だからこそ伝授できる人生の楽しみ方を説いた「一〇三歳になってわかったこと」(幻冬舎)が入り、多くの高年齢層の読者を獲得した。

 日販Webサイトのベストセラー紹介ページでは、総合ランキングの1位~20位のほか、単行本フィクションや単行本ビジネス、文庫、コミックなどそれぞれのジャンルの1位~10位までのランキングを発表している。
《畑山望》

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