横浜市「魅力ある高校教育ガイドライン」策定、グローバル人材を育成

 横浜市教育委員会は、「横浜市立高校魅力ある高校教育ガイドライン」をこのほど策定した。市民や地域、市内事業者などとの連携や、すべての教科でグローバル人材育成に向けた取組みを進めるなどして、多様な市民ニーズに対応した魅力ある市立高校作りを推進していく。

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 横浜市教育委員会は、「横浜市立高校魅力ある高校教育ガイドライン」をこのほど策定した。市民や地域、市内事業者などとの連携や、すべての教科でグローバル人材育成に向けた取組みを進めるなどして、多様な市民ニーズに対応した魅力ある市立高校作りを推進していく。

 ガイドラインは、平成26年12月に策定された「第2期横浜市教育振興基本計画」の取組内容を具体化するために作成。横浜市は、小学校342校、中学校147校、特別支援学校12校、高校9校、さらに横浜市立大学も設置していることから、小学校から大学まで連携した教育が行える環境となっている。また、横浜市内の公立中学校卒業予定者は平成30年から減少することが予測されているが、横浜市立高校への志願者は例年高い水準で推移している。

 ガイドラインでは、市立高校の魅力づくりとして3つの項目をあげている。1つ目は「真の学力の充実とグローバル人材の育成」。各学校で作成する学習指導計画にグローバル人材育成プログラムで育てる力や態度を示し、すべての教科でグローバル人材育成に向けた取組みを進める。ディベートやグループ学習などアクティブラーニング授業を取り入れ、学びの質を充実させる。

 また、南高校・南高附属中学校や横浜サイエンスフロンティア高校・横浜サイエンスフロンティア高校附属中学校(仮称)の中高一貫教育を充実させるために、6年間で計画的に課題研究を進めて海外研修で成果を発表するなど、総合的な学習の時間を設ける。さらに、海外大学への進学を希望する市立高校生には、南高校を拠点校として、3年間の海外大学進学支援プログラムを実施する。

 2つ目は「生徒一人ひとりの能力を最大限に伸ばす特色ある教育の充実」。「キャリア教育コーディネーター」や「進学指導アドバイザー」などの外部機関と連携し、自立した生き方を切り拓く進路指導を行う。また、「進学指導重点校」の金沢高校、桜丘高校、南高校、横浜サイエンスフロンティア高校の4校を中心に大学や企業、専門機関などと連携し、授業力向上や進学指導方法の研究・開発を進める。

 3つ目は「新たな取組の推進」として、生徒の多様性に応じた教育を推進していく。東高校では、「持続可能な開発のための教育(ESD)」の推進拠点としてユネスコスクールの認定獲得を目指し、グローバルなネットワークを活用した教育内容を開発・発展させる。横浜商業高校は「スーパープロフェッショナルハイスクール(SPH)」指定の獲得を目指す。

 ガイドラインは横浜市教育委員会のWebサイトで確認できる。
《田中志実》

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