【全国学力テスト】鳥取県が結果を独自調査、課題の早期改善へ

 鳥取県教育委員会は6月16日、平成28年度全国学力・学習状況調査(学力テスト)について、鳥取県独自に取り組んだ抽出調査の活用状況を報告した。文部科学省による学力テスト結果の公表前に、児童生徒の学力や学習状況調査を把握・分析し、学習指導の改善に繋げるねらい。

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  • 鳥取県教育委員会 平成28年度全国学力・学習状況調査抽出調査の活用について
  • 鳥取県教育委員会 平成28年度全国学力・学習状況調査抽出調査の活用について 今後の取り組み
  • 鳥取県教育委員会公開資料「学校全体で取り組む授業改善のために」
 鳥取県教育委員会は6月16日、平成28年度全国学力・学習状況調査(学力テスト)について、鳥取県独自に取り組んだ抽出調査の活用状況を報告した。文部科学省による学力テスト結果の公表前に、児童生徒の学力や学習状況調査を把握・分析し、学習指導の改善に繋げるねらい。

 例年、全国学力・学習状況調査の結果は、実施年の8月末に文部科学省によって公表される。しかし、鳥取県では児童生徒の学力や学習状況調査を早期に把握し、各学校の授業改善に役立てるため、結果の公表前に県独自の抽出調査を実施。6月16日には、独自に行った抽出調査の活用状況を公表し、結果分析をもとにした授業改善例の活用を呼びかけた。

 独自抽出調査の対象には、県内の市町村(学校組合)立小中学校における実施全学級から1学級あたり3名を抽出。小学校6年生613人と中学校516人を対象に、小学生の「国語・算数」、中学生の「国語・数学」の結果や課題を分析した。

 小学校の国語では、漢字を正しく読んだり書いたりすることや、目的に応じて図と表とを関係づけて読むことが良好だったが、話し手の意図を捉えながら聞き、話の展開に沿って質問することなどには課題が見られた。

 中学校の数学で「良好である」とされたのは、「不等式の意味を読み取ること」と「簡単な場合について、確率を求めること」。一方で、自然数の意味を読み取ることや、垂線の作図の方法について理解することなどは「課題である」と分析されている。

 鳥取県教育委員会によれば、授業改善の推進に大切なのは「現状の問題点はもとより本気で改善したいという思いを全職員で共通理解すること」。鳥取県教育委員会は今回の独自抽出調査の結果のほか、今後公表される文部科学省からの学力テスト結果も用いた授業改善の手引き「平成28年度全国学力・学習状況調査抽出結果分析活用資料」をWebサイトに掲載し、今後は各学校へ授業改善例を配布する。10月には、学力向上のための指針などを示したリーフレットを全小中学校の教員および保護者に配布予定。
《佐藤亜希》

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