社会人・学生の英語スピーキング力は上昇傾向、業界別レベルを公開

 「英語を使って業務や学業が行える」社会人や大学生は約1割と少ないが、過去5年間で日本人の英語スピーキング力に上昇の兆しが見られることが、アルク教育総合研究所の調査により明らかになった。

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 「英語を使って業務や学業が行える」社会人や大学生は約1割と少ないが、過去5年間で日本人の英語スピーキング力に上昇の兆しが見られることが、アルク教育総合研究所の調査により明らかになった。

 アルク教育総合研究所は、英語学習者に成果をもたらす有益な方法を調査・研究しており、日本人の英語スピーキング力に関する調査レポートを年に1回公表している。調査は、電話で受験できる英語のスピーキングテスト「TSST(Telephone Standard Speaking Test)」を使用し、2004年から2015年12月までにTSSTを受験した人のうち、TOEICテストスコアを持つ2万5,559人を対象に行われた。

 分析対象者のうち、英語を使って業務や学業を遂行できるTSSTレベル6~9に属する人は全体の12.1%。社会人や大学生のみに絞っても、それぞれ約1割という結果だった。しかし、過去5年間の推移を見ると、基礎学習が必要とされるTSSTレベル1~3の割合が減り、英語を使って業務・学業が行えるレベルの1歩手前であるTSSTレベル4~5の割合は増加傾向。日本人の英語スピーキング力は上昇の兆しが見られるという。

 英語を使って業務や学業を遂行できるTSSTレベル6~9の人のうち約9割は、TOEICスコアが730点以上であり、スピーキングは得意な人はリスニング・リーディング力も高かった。一方で、TOEICスコアが730点以上の人のうち、TSSTレベル6~9に属する人は31.3%と少なく、残りの約7割はリスニング・リーディングが得意だが、スピーキングが苦手であることが明らかになった。

 社会人受験者を業種別に見ると、分析対象となった23業種中、金融系の業種や「海運業」ではTSSTレベル6~9の割合が多く、TSSTレベル平均も高かった。一方、あまり英語が話せないTSSTレベル1~3の割合が多く、TSSTレベル平均が低かったのは、製造業に属する業種だった。しかし、製造業のうち繊維製品・化学の分野では、2013年~2015年にかけてTSSTレベル1~3の割合は減少している。

 また、「銀行業」の72.5%がTOEICスコア730点以上であるのに対し、TSSTレベル6~9の人は22.3%と、リスニング・リーディング力の高い人が多いが、スピーキング力の足りない人の割合が多かった。

 大学生・大学院生は、TSSTレベル、TOEICスコアとも高スコア層の割合が増加し、平均も上昇していることがわかった。グローバル化に積極的でTSSTを受験している大学・大学院では、リスニング・リーディング力、スピーキング力の両面で、学生の英語力が高まっているという。
《外岡紘代》

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