食物アレルギーの感作、発症予防において、すべての食物において確実に予防可能な離乳食の進め方というのは確立されているわけではありません。ただし、個々の食物では研究、調査がなされており、卵の摂取が早い群と遅い群では、早い群の方が卵アレルギーの発症が少なかったとする調査報告や、ピーナッツを継続して経口摂取していた4~11か月の乳児においては、摂取除去群に比べてピーナッツアレルギー発症率が低かった、との調査報告もあります(参考:Randomized Trial of Peanut Consumption in Infants at Risk for Peanut Allergy)。
一般医学雑誌「カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル(Canadian Medical Association Journal、CMAJ)」に2015年に掲載されたレビューでは、親御さんから子どものアレルギーを予防するにはどうしたらよいかを尋ねられた際の現段階のアドバイスとして、食材は生後4~6か月で導入し、いったん摂取をしたら、その食品は定期的に食べさせることを掲げています。
「アメリカアレルギー学会(American Academy of Allergy Asthma and Immunology)」では、初めて食べる食材が複数含まれる食品からではなく、一つの食材ごとに少量ずつ導入し、摂取する量は日数をかけて増やしていくことも掲げています。