「キャンパスアートアワード2016」グランプリ決定

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 「キャンパスアートアワード」は、昨年からスタートした読売中高生新聞(発行所 読売新聞東京本社)とコクヨの共催による絵画コンテスト。グランプリを受賞した作品は、コクヨのキャンパスノートの表紙になります。今年は6月1日から9月9日の3カ月間で昨年の倍を超える、2296点の作品が全国から寄せられました。

◆3人の豪華審査員メンバーたちによる投票で決定!

 10月18日、読売新聞東京本社で行われた最終審査には、今回審査員を務めていただく芦沢ムネトさん(お笑いグループ「パップコーン」のリーダーで「フテネコ」イラストの作者)、勝木光さん(週刊少年マガジン(講談社)でテニス漫画『ベイビーステップ』を連載中の漫画家)、若月佑美さん(女優。乃木坂46の第1期メンバー)が集合。

 1時間を超える熱い議論の末、グランプリ1名、読売中高生新聞賞1名、コクヨ賞1名、地区優秀賞6点が選ばれました。

◆三人三様の選択 混迷を極めた審査会

 大テーブルにズラリと並べられた最終候補。(写真2枚目、3 枚目)最終候補は日本を6つの地区に分け、地区ごとに3作品ずつをあらかじめ絞り、中学生18作品・高校生18作品がエントリーされました。その周りをぐるぐる回りながら作品を見つめる審査員の目は真剣そのもの。(写真4枚目)

 作品だけでなく、作品の裏面に書かれた年齢、性別、絵を描いた理由をじっくり読む姿も見られました。(写真5枚目) 「え~、これが中学生の作品!?」「これって男子が描いたの!?」「大胆な構図はこの年齢だからできるんだね」「どれも魅力があって優劣をつけるのは難しい」などの驚きの声も上がっていました。(写真6枚目)

 審査員の選定理由はさまざま。「とにかく描きたいから描いちゃいましたというような、勢いがいい(芦沢さん)」「うまく説明できないけれど惹かれるものがある(勝木さん)」「見たとおりではなく、自分で構図を考えて絵を作っているところがスゴイ(若月さん)」など、単に上手下手では説明できない魅力を作品から感じていることがうかがえました。

 一度は選出からもれた作品数点も、「これは敗者復活させたい!」という審査員たっての希望で、最終候補作品に加えられ、審査はますます混乱状態に。(写真7枚目) 1時間が過ぎ、このまま決まらないのでは…!?との不安もよぎる中、ようやく受賞者が決定しました!(写真8枚目)

◆グランプリ作品は、寄木細工の模様を見事に描いた作品に!

 キャンパスノートの表紙になるグランプリを受賞したのは、「YOSEGI in Hakone」。神奈川県川崎市立橘中学校3年生 曾根 悠太さんが、寄木細工の模様を描いた作品に決まりました。

<応募コメント>
「母が幼い頃に大切にしていた寄木細工の箱を母からもらい、とても気に入っていました。“地元のイチオシ”というコンテストのテーマを聞いて、寄木細工の模様がキャンパスノートの表紙にふさわしいと思いました。」

<審査員のコメント>
芦沢さん:デザイン的にもカッコよくて素敵ですよね。日本の良さが表現されていていいと思います。

勝木さん:一目見て、渋くてかっこいいと思いました。子どものときに職人さんが寄木細工を作るのを見て感動したこともあり、寄木細工は個人的に好きなんです。箱根細工の良さがちゃんと細かく描かれているところがいいですね。

若月さん:こういう表紙のノートを持っていたらかっこいいなと思いました。遠くからも目立って、他の子が話しかけたくなるようなノートだと思います。お母さんが大切にしていた箱をテーマにしたという理由も、素敵だと思いました。

◆読売中高生新聞賞は、温泉に入る猿たちを描いた温かい作品に!

 読売中高生新聞賞は、「地獄谷野猿公苑」。長野県エクセラン高等学校3年生 池上 美悠さんが、地獄谷の温泉で温まる猿たちを描いた作品です。

<応募コメント>
「地獄谷の温泉で温まる猿たちの様子はここでしか見られないと思い描きました。冬の景色ですが、温泉の温かさを感じてもらえるようがんばりました。」

<審査員のコメント>
芦沢さん:さすが高校生ですね。描写力が素晴らしいと思いました。あまり知られていない地元の良さを知ってもらいたい、という応募動機もとてもいいと思いました。

勝木さん:猿の気持ちよさそうな表情からも、温泉の温かさが伝わってくるほのぼのした作品ですね。作品としてのクオリティも高いと思います。

若月さん:手前のサルはしっかり書いているのですが、うしろのサルはあえて省略して描くことで遠近感が生まれ、風景に奥行が出ていると思います。崖の描写もとても上手だと思います。

★コクヨ賞は、流鏑馬(やぶさめ)を描いた勢いのある作品に!

 コクヨ賞は、「流鏑馬」。神奈川県茅ヶ崎中学校1年生 嘉藤 志音さんが、馬上から鏑矢(かぶらや)を射るところを描いた作品です。

<応募コメント>
「流鏑馬の迫力やかっこよさを描きたかったので、人物の目を鋭くしたり背景を赤にしたりしました。」

<審査員のコメント>
芦沢さん:とても印象的で心をつかまれる作品です。細部にもう少し描いてほしいところはありますが、それがたいして気にならないくらい馬と人物に迫力があって印象的です。これが描きたいんだ! という作者の強い意思が伝わってきますね。どんな人が描いたのか、作者に会ってみたいです。

勝木さん:パッと見てインパクトがあります。細かく見ると塗り残しがあったりするのですが、馬と人がしっかり描けているので迫力があり、作者のねらい通りカッコよく見えます。

若月さん:中学生が描いたということに驚きました。人物の目の鋭さ、馬の表情など、描写力がすごいと思います。


◆どの作品にも誰かの心にひっかかる魅力がある

 最後に、審査員のみなさんに、今回の審査会をとおしての感想をお聞きしました。

芦沢さん:昨年に続き、2年連続で審査をさせていただきました。前回もそうでしたが、本当にさまざまな作品が集まって、楽しいですね。すごく勢いのある作品があるかと思えば、繊細な作品もあったり、大人並みにデザイン性が高くてお洒落な作品があったり。こちらの想像を超えた作品ばかりですごく刺激になりました。

ものすごく繊細な絵を描いたのが、実は男の子だったという意外性も面白かったです。それと、私は東京生まれ東京育ちなので、故郷(ふるさと)というのを意識したことはなかったのですが、全国から集まった作品を見て、「みんな、地元に自分の好きなものを持っているっていいな、うらやましいな」と思いました。(写真9枚目)

勝木さん:今回、3人の審査員で作品を絞り込んでいきましたが、それぞれみんな好きな作品が違っていたのが面白かったです。人の興味って分かれるんだな、と実感しました。ということは、どんな作品にも誰かに好かれるポイントがあるということですよね。それはとても素敵なことだと思います。

作者が“地元のイチオシ”として選んだ題材の魅力、描かれた作品自体の魅力、その両方があわさった中のどこかに、、3人それぞれに心惹かれるポイントがあったのかなと思います。選択にあたっては、ノートになったときにどう見えるかということを最終的な判断基準にしました。今回選ばれなかった作品の中にも、個人的にはとても好きな作品がたくさんあります。作品を通じて、みなさんの“イチオシ”に出会え、とても楽しかったです。

若月さん:テーマは“地元のイチオシ”で、伝統的なものを描いた作品が多かったのですが、きっと中・高校生たちは、両親やおじいちゃん、おばあちゃんに聞いたり、自分で調べたりして描いたんだと思います。そのこと自体が素晴らしいと思いました。

意外にも、あまり知られていないものを描いてくださった方も多くて、発想力を感じさせました。最終候補に残った作品は、構図とか遠近法とか写実性とかにあまりこだわらず、描きたいものを描いている。だからこそ力強い作品になっていると思いました。(写真10枚目)

<取材を終えて>
 最後の3点に絞られるまで、審査員のみなさんの「どの作品も落としたくない」という気持ちがひしひしと伝わってくる1時間半でした。3人の選定がバラバラに分かれ、全員一致で選んだ作品は皆無。グランプリも最後まで審査員達が悩み続けた末の結果でした。でも、「どれが選ばれても納得」と口をそろえていらっしゃった程、力作揃いばかりでした。一時はどうなることかと思いましたが無事決まってよかったです! みなさんの真剣なまなざしにも心打たれました。

グランプリ決定!「キャンパスアートアワード2016」最終審査に潜入!

《石井栄子》

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