3月2日、平成29年度(2017年度)埼玉県公立高等学校入学者選抜の学力検査が行われた。全日制普通科は入学許可予定者数2万8,908人に対し3万5,327人が志願し、確定志願倍率は1.22倍。午前10時35分からは、数学の学力検査が実施された。 リセマムでは、スクール21の協力を得て、平成29年度から導入された学校選択問題「数学」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても、同様に掲載する。◆<数学>学校選択問題 講評(スクール21 提供) 初めての学校選択問題。難問が多かった。構成は大問が4題で過去の学力検査問題通りでしたが、出題単元と難易度に大きな変化がありました。 大問1、大問2の小問は難度が高めで、時間が多くとられた受検生も多かったと思います。大問3では、埼玉県では過去に出題の少ない空間図形が出題され、大問4の関数も難問だったため、全体的に非常に得点のとりづらいテストになったと思います。【大問1】小問集合 計算が複雑で時間がかかり、ミスしやすい設問でした。(7)では解の公式の証明が出題され、公式の丸暗記では得点がとれないものになっていました。(8)の説明問題は、何をどう書けばいいかわからない受検生が多かったでしょう。【大問2】小問集合 4題出題されましたが、どの問も1つの知識で解ける易しいものではなく、複数の知識を確認する問題になっていました。(2)では、代表値3つについて検証が必要とされるため、多くの時間をとられたと思います。また(4)では、見慣れない展開図だったため、解法が思いつかなかった受検生もいたと思います。【大問3】空間図形 断面をかいて考えてみると、(1)(2)はさほど難度は高くありませんでしたが、埼玉県では出題の少ない空間図形だったため、解き慣れていなくて、難しく感じた受検生は多かったと思います。(3)の体積は、図形をしっかりイメージできないと、手をつけられなかったと思います。【大問4】関数 (1)も決して簡単ではなかったと思いますが、(2)はマル1、マル2ともに難問でした。面積比を利用するなど、複数の知識を使って解く問題です。解けた受検生も、解答の数字がきれいな数字ではなかったため、不安を感じた人もいたでしょう。マル2まで解けた受検生は少数だったかもしれません。-- このレポートは2017年3月2日に、速報としてスクール21により作成されたもの。 なお、スクール21は今後、3月11日から20日まで、「春の入試情報イベント2017」を実施する。実施内容は「新学力検査問題分析会」「県公立高校入試報告会」「県立御三家入試報告会」の3つ。いずれも参加は無料だが、事前予約が必要なため、参加を希望する場合はスクール21のWebサイトで確認すること。詳細や会場情報も掲載中。協力:スクール21