文部科学省は、2月20日に開催された「学校におけるICT環境整備の在り方に関する有識者会議(第4回)」の配付資料を公開した。同会議は2016年11月2日に第1回を開催。学校におけるICT環境整備の在り方や、地方公共団体におけるICT環境整備計画の策定促進方策を検討している。 具体的には、次期学習指導要領を見越し、発達段階に応じ、どのような学習場面および学習場面に応じた効果的なICT活用事例が考えられるか、優先的に整備すべきICT環境は何か、求められる機能としてどのようなものが考えられるか、ICT活用事例がどの程度実施されることを想定するかなどが検討されている。 第4回会議では、「効果的なICT活用検討チームの設置(案)」「これまでの議論の整理(案)」の資料のほか、杉並区立高井戸東小学校、新潟大学教育学部附属新潟小学校、掛川市立大須賀中学校などからの提出資料が配付された。 なお、次期学習指導要領において求められる資質・能力の育成等に資する効果的なICT活用について意見交換等を行うため、同会議下には「効果的なICT活用検討チーム」が設置されている。 第4回公開資料を見ると、「これまでの議論の整理(案)」にいくつか変更が加わったことがわかる。どのような学習場面および学習場面に応じた効果的なICT活用事例が考えられるか、という項目では、「ICTは思考を可視化するための道具であることが認識されると、各教科でもICTが活用される」「『協働』という観点からも、思考の可視化、保存、再生、分析が可能なICTは非常に有効な道具になる」「デジタルコンテンツにより(中略)従来の教材では学べなかったレベルの学習が起きる可能性がある」「タブレット端末を用いて、見学や観察した内容を撮影・記録する活動」といった文言が追加された。 また、優先的に整備すべきICT環境は何か、という項目では、「ICTがなくてはできない学習活動と、ICTの活用が選択肢の一つであるが、あった方がはるかに有効というものとを整理することが必要」「提示装置だけでなく、何を提示するかも重要である」といった文言が追加された。 さらに、求められる機能、という項目では「シンプルな機能のものを整備していくことが、整備の進めやすさにつながるのではないか」といった文言が新たに加わった。 配布資料はすべて、文部科学省Webサイトの「学校におけるICT環境整備の在り方に関する有識者会議」内で閲覧できる。