養護教諭の役割、冊子で公開…学校や家庭も利用可能

生活・健康 先生

 文部科学省は、現代的な健康課題を抱える児童生徒を支援するため、養護教諭が担任、学校医、スクールカウンセラーなど連携した取り組みを示すための参考資料を作成した。養護教諭の資質向上や、問題を抱える児童生徒のニーズに応じた支援のための資料として、活用を勧める。

 作成した資料冊子は「現代的健康課題を抱える子供たちへの支援~養護教諭の役割を中心として~」。養護教諭は、児童生徒の身体的不調の背景にいじめや不登校、虐待などのサインにいち早く気づくことのできる立場から、重要な役割を担っている。また、教諭とは異なる専門性で心身の健康に課題のある児童生徒に対して健康面だけでなく生徒指導でも大きな役割を担っていることから、児童生徒ひとりひとりに合った支援のための取り組み例などを中心にまとめている。

 学校における児童生徒の課題解決の基本的な進め方として、4つのステップを基本に養護教諭、管理職、学級担任等、教職員以外の専門スタッフが果たす役割について紹介。ステップ1では、「対象者の把握」として養護教諭は関係機関との連携のための窓口としてコーディネーター的な役割を果たす体制整備が必要。さらに、児童生徒の変化に気づいたら、管理職や学級担任等と情報を共有する。

 ステップ2では、「課題の背景の把握」として、専門性を生かした情報収集・分析。ステップ3では、「支援方針・支援方法の検討と実施」として、専門性を生かした具体的な手法や長期・短期目標等について助言するほか、必要に応じ児童生徒の健康相談や保健指導を行う。

 ステップ4は、「児童生徒の状況確認および支援方針・支援方法の再検討と実施」。養護教諭はこれまでの支援に基づく実施状況等について、情報収集・分析を行い、支援方針・支援方法を再検討する際に児童生徒にとって有効か専門性を生かして助言する。

 冊子では、それぞれのステップの流れや役割、留意点を丁寧に説明している。さらに、気づきのポイント(いじめ)の発見シート、虐待の発生予防のために保護者への養育支援の必要性が考えられる児童等のようすや状況をチェックできるシート、保健室利用状況等の記録の様式例をあげている。また、ステップ1から4までの取り組みを適切に実施できたかを自己点検し改善につなげることが重要なため、自己点検項目例も載せ4段階で評価できるようになっている。

 養護教諭に期待される役割を中心に記載しているが、学校すべての教職員、専門スタッフも活用可能な内容になっている。冊子は、文部科学省のWebサイトからダウンロードできる。Webサイトでは冊子のほか、虐待やいじめに関する国の法令や指針、児童生徒の心のケアについての手引書やリーフレットを参考資料としてまとめている。
《田中志実》

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