日本漢字能力検定協会は5月30日、2016年度「日本漢字能力検定(漢検)」の都道府県別合格率をランキング形式で発表した。小学生合格率1位は福井県、中高生1位は鳥取県だった。 2016年4月1日から2017年3月31日における、2016年度の漢検受検者は延べ195万3,407人。海外受検者を除く都道府県ごとの合格データを分析した結果、受検者全体の平均合格率は54.4%だった。全体の合格率がもっとも高かった都道府県は、合格率63.1%の長野県。 小学生、中学生、高校生の年代別に都道府県の合格率を見ると、小学生の合格率第1位は合格率91.7%の福井県。日本漢字能力検定協会によると、福井県は漢字学専門の白川静氏の出身地であり、県や教育委員会をあげた漢字教育に取り組んでいる。 中学生第1位は、合格率68.6%の鳥取県だった。鳥取県は、高校生でも合格率37.6%で首位に立っている。なお、鳥取県は2014年度漢検の高校生合格率が33.8%(全国平均28.7%)、2015年度が39.6%(全国平均28.5%)と、例年高い合格率水準にある。 日本漢字能力検定協会は「グローバル社会の現代においては、外国語の習得だけでなく、思考力の土台となる母国語である日本語の能力向上が欠かせません」とコメントし、今後も日本語能力を身に付けるための活動を進めてゆくとしている。◆2016年度 日本漢字能力検定 都道府県別合格率<全体>平均合格率:54.4%合格率第1位:長野県(63.1%)合格率第2位:京都府(61.0%)合格率第3位:奈良県(60.4%)<小学生>平均合格率:86.0%合格率第1位:福井県(91.7%)合格率第2位:富山県(91.1%)合格率第3位:秋田県(90.6%)<中学生>平均合格率:52.8%合格率第1位:鳥取県(68.6%)合格率第2位:大分県(65.6%)合格率第3位:徳島県(64.5%)<高校生>平均合格率:27.9%合格率第1位:鳥取県(37.6%)合格率第2位:福井県(36.8%)合格率第2位:和歌山県(36.8%)