日本漢字能力検定協会は2017年12月12日、京都・清水寺「奥の院」で「今年の漢字」を発表した。森清範貫主が揮毫した漢字一字は「北」。 「今年の漢字」は、日本全国および中国、台湾から応募された漢字一字とその理由を集計し、12月12日の「漢字の日」前後に最多応募数の漢字を発表する、日本漢字能力検定協会によるキャンペーン。1995年から毎年行われている応募が多かった一字は、京都・清水寺の森清範(せいはん)貫主(かんす)の揮毫により発表される。揮毫はその後、一年間のできごとを清めるとともに、「明るい新年となるよう願いを込めて奉納」される。 23回目の実施にあたる2017年の「今年の漢字」は、11月1日から応募を受け付け、12月5日に締め切った。個人、企業・団体からの応募の結果、2017年の一字は「北」に決定。「北」の選抜理由は、北朝鮮の動向、北海道産のじゃがいも供給不足、7月の九州北部豪雨、清宮幸太郎選手の北海道日本ハムファイターズ入り、競馬界を賑わせたキタサンブラックの活躍など。7,000票近くを集めた最多の一文字だった。 2017年はどんな年だったろうか。1月は稀勢の里が第72代横綱に昇進。2月には「プレミアムフライデー」がスタートした。4月はフィギュアスケートの浅田真央選手が現役引退を発表し、6月には上野動物園でパンダの赤ちゃん「シャンシャン」が誕生した。同6月は将棋の藤井聡太四段がプロ初対局から公式戦29連勝を達成した月でもある。8月には第3次安倍第3次改造内閣が発足し、9月には衆議院解散・総選挙が実施された。9月には東洋大学の桐生祥秀選手が陸上男子100mで日本人初の9秒98を記録したことも記憶に新しい。10月にはノーベル賞発表があり、カズオ・イシグロ氏が受賞している。 なお、日本漢字能力検定協会が運営する「漢字ミュージアム」では、2018年2月12日まで「今年の漢字」展を開催中。それぞれの年の報道記事や写真とあわせて歴代の「今年の漢字」を振り返ることができる。子どもと一緒に、漢字で振り返る社会学習に出かけてみてはいかがだろうか。◆「今年の漢字」2000年からの一覧2016年 金2015年 安2014年 税2013年 輪2012年 金2011年 絆2010年 暑2009年 新2008年 変2007年 偽2006年 命2005年 愛2004年 災2003年 虎2002年 帰2001年 戦2000年 金◆「今年の漢字」展会期:2017年10月11日(水)~2018年2月12日(月祝)場所:「漢字ミュージアム」2階特設会場(京都府京都市東山区祇園町南側551番地)