平成30年度(2018年度)千葉県公立高等学校入学者選抜の「後期選抜」が平成30年3月1日(木)、全日制課程121校148学科で実施された。募集人員11,599人に対し16,281人が志願し、志願確定倍率は1.40倍だった。リセマムでは、京葉学院の協力を得て、後期選抜学力検査の「社会」の講評を速報する。このほかの教科(全5教科)についても同様に掲載する。◆<社会>講評(京葉学院 提供) 例年通り、大問の数は7題。地理、歴史、公民のあらゆる単元からまんべんなく出題されています。全体の難度はやや高くなりましたが、教科書に書かれている基本的なことがらをきちんと覚えておくことが最も重要であることは前期と同様です。 差がつきやすいのが、記述の問題や資料読み取りの問題、歴史の時代順並べ替えの問題です。記述の問題(5 (2)、7 (1))は8点、資料読み取りの問題(3 (4)、6 (3))は8点、時代順並べ替えの問題(1 (3)、4 (3)、5 (3))は11点の配点でした。これらの問題への対策が有効にできていたかどうかが、合否を分ける大きな鍵となるでしょう。1 総合問題 千葉県における工業の発達をテーマとした、3分野の融合問題です。答えを出すのに必要な知識は、千葉県に関する基本的なことがらや教科書にある内容ですので、普段の勉強をしっかりしていたかが問われていると言えます。2 日本地理 例年と同じく日本全図が使われ、都道府県庁所在地名の問題、地形図の問題が出題されました。(2)では九州地方について正確な知識が求められており、やや難しかったかもしれません。3 世界地理 例年と同じく、世界全図にもとづいて出題されました。(2)は世界の気候の分布を正しく覚えている必要がある、やや難しい問題でした。4 前近代史 出題テーマは「鎖国下の四つの窓口」で、5問中4問が江戸時代に関連する問題でした。やや江戸時代に重きが置かれた出題となりました。例年通り、文化についての出題も見られました。5 近・現代史 柳宗悦の生涯に関する年表をもとに出題されました。(3)では1936年~1957年の約20年の間におこった4つのできごとを年代順に並べなければならないため、正答率が低くなることが予想されます。6 国民生活と経済・社会 消費や消費者問題をテーマとして出題されました。(2)は、消費者保護に関するさまざまなことがらに関する正しい知識が試される、難度の高い問題でした。7 日本の政治制度 基本的人権をテーマとして出題されました。(2)の「財産権の保障」について聞いた問題では、どの選択肢が正しいか、判断に迷った人も多いのではないでしょうか。-- このレポートは平成30年3月1日(木)に速報として京葉学院により作成されたもの。 京葉学院は、千葉県内で学習塾や個別指導タクシスなどを展開している。平成30年度の千葉県公立高等学校入学者選抜については、各校で入試報告会を実施。開催日時など、詳細は各校へ確認すること。協力:京葉学院