新入生が八丈島「SDGs合宿」で得たものとは…千代田高等学院

教育・受験 高校生

服部屋敷(伝統舞踊体験)
  • 服部屋敷(伝統舞踊体験)
  • 黄八丈めゆ工房(黄八丈の染色)
  • 植物公園(ノルディックウォーキング)
  • 八形山(フリージア祭り開催中、八丈高生とともに花を摘む)
  • 風力発電装置製作ワークショップ(八丈高生とともに、風力発電の模型づくり)
  • 南原千畳敷(溶岩台地で自然を感じる)
 男女共学化へ、校名変更(旧 千代田女学園)、5新コース開設など、2018年4月に再スタートを切った「武蔵野大学附属千代田高等学院」。IB(国際バカロレア)、IQ(文理探究)、GA(グローバル・アスリート)、LA(リベラル・アーツ)、MS(メディカル・サイエンス)と多彩な生徒に対応するコース設定は、新規開校前から注目され、2018年度入試では例年を大きく上回る志願者が集まった。

入学4日目、早くも八丈島合宿へ



 4月1日の入学式から3日後の4月4日、IBコース、IQコースの1期生45名は、同校の教育連携校である東京都立八丈高等学校のある八丈島を目指し、羽田空港を飛び立った。2泊3日で実施された「共学部(IB・IQ) 新入生オリエンテーションSDGs合宿」(SDGs:持続可能な開発目標)のようすをレポートする。

探究学習のテーマ設定と、課題解決に必要な協働性の獲得



 「今回の合宿はSDGsにかかわる探究学習のテーマ設定、課題解決に必要な協働性を新入生が獲得することがねらい」と荒木貴之校長は説明する。入学して間もないこの時期に、都心とは異なる八丈島の環境に触れ、人や社会や自然に基づいたフィールドワークを体験することで、新入生たちは何を感じたのだろうか。

美しい伝統音楽と地元の人々の心遣いに魅了



 初日は、早朝の6時30分に羽田空港に集合。1時間弱のフライトで8時半前には八丈島に到着した。

 生徒たちが最初に体験したのは、「服部屋敷」での伝統舞踊や八丈太鼓のワークショップ。その後は、「黄八丈めゆ工房」での黄八丈の染色・機織りの見学、午後には「八丈島地熱館」の見学、「希望の村」での野草の観察やよもぎだんごづくり、「末吉公民館」での八丈太鼓体験と続き、体験のあとは太平洋を見ながら入浴し、初日の日程を終えた。

黄八丈めゆ工房(黄八丈の染色)
黄八丈めゆ工房(黄八丈の染色)

 4月とは思えない暑さと初めて見る光景に戸惑いながらも、生徒たちは美しい伝統音楽と地元の人々の心遣いに魅了されていった。荒木校長は「SDGsに掲げられた、エネルギー開発や海の豊かさ、陸の豊かさを知る手がかりもあった」と語る。

八丈高生からの刺激が自分を見直すきっかけに



 2日目の午前中は、「植物公園」でノルディックウォーキングを体験。午後には、フリージア祭り開催中の八形山で八丈高生との交流を楽しみ、八丈高生とともにサボニウス型風力発電装置製作ワークショップに参加。「南原千畳敷」の溶岩台地で自然を満喫した。

八形山(フリージア祭り開催中、八丈高生とともに花を摘む)
八形山(フリージア祭り開催中、八丈高生とともに花を摘む)

 この日は、朝から夕方まで歩き通しの一日。それでも、自然の美しさに魅了された生徒たちの足は、休むことがなかった。

風力発電装置製作ワークショップ(八丈高生とともに、風力発電の模型づくり)
風力発電装置製作ワークショップ(八丈高生とともに、風力発電の模型づくり)

 武蔵野大学附属千代田高等学院と東京都立八丈高等学校は、教育連携校として、学校や地域の枠を超えて、さまざまな知性や文化背景を持つ学び手が協働し、互いを認め、高め合うことを目指している。新入生は、「八丈高生のてきぱきとした動きに、中学時代の自分は人の影に隠れていたのではないかと振り返り、高校では積極的に動きたいと考えた生徒もいた」という。

南原千畳敷(溶岩台地で自然を感じる)
南原千畳敷(溶岩台地で自然を感じる)

困難な状況下でのマインドチェンジ



 最終日は、9時40分発の東京港竹芝客船ターミナル行きフェリーに乗船し、およそ10時間かけ帰路についた。

 行きの飛行機とは違う、太平洋の船旅。黒潮を横切るとき、船内は揺れ、体調を崩す生徒もいた。そんな状況下だからか、生徒たちは別の気付きがあったという。島の暮らしに目を向け、都心への移動の不便さについて考えをめぐらす生徒、気分がつらくなった仲間を介抱した生徒、こんなにつらい体験はもう二度とないから、今後どんなことが起こっても頑張れるという生徒など、生徒たちのマインドチェンジは止まらない。この帰路にも、この合宿の大きなねらいが伺える。

 荒木校長は「事前に計画を立てることの大切さ」「仲間意識の芽生え」「他人の良い面を見つけることの楽しさ」「諦めないことで得られる達成感」など、生徒たちの中でさまざまな気付きがあったことが伺えると、合宿を振り返った。

学年目標は「百折不撓」



 八丈島を訪問したIB(国際バカロレア)コースとIQ(文理探究)コースの1期生45名は、学校が掲げる多重知性理論「人はそれぞれ異なる知性をもつ」という考え方に呼応するかのように、帰国生や数か国語を話すマルチリンガル、プログラミングやアプリ開発が得意な生徒、生徒会活動や奉仕活動に熱心な生徒など、多様な個性が集まった。そして「自分たちで学校を盛り上げていきたい」という熱い思いと行動力があることも共通点という。

 この学年目標は「百折不撓」。「失敗をしてもいい。ひるむことなく、チャレンジを繰り返していく、しなやかさを培っていくことを期待している」(荒木校長)。
《編集部》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)