親の働く姿を見た子ども、親への憧れが強くなる傾向

 親の働いている姿を見たことがある子どもは、親への憧れや将来の夢を持ちやすい傾向にあることが、アイデムが2018年7月19日に発表した調査結果より明らかになった。

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親の仕事を知っているか
  • 親の仕事を知っているか
  • 親の働く姿を見たことがあるか
  • 働いている父親を見てどのように感じているか(父親の働く姿を見たことがあるか別)
  • 働いている父親を見てどのように感じているか(子どもの性別)
  • 働いている母親を見てどのように感じているか(母親の働く姿を見たことがあるか別)
  • 働いている母親を見てどのように感じているか(子どもの性別)
 親の働いている姿を見たことがある子どもは、親への憧れや将来の夢を持ちやすい傾向にあることが、アイデムが2018年7月19日に発表した調査結果より明らかになった。

 子どものキャリア観に関する意識調査は、小学5年生または6年生の子どもを持つ男女を対象に実施し、1,308人の有効回答を得た。調査期間は、2018年6月14日~6月17日。子どもへの調査は、調査時に同席している子どもに質問をし、保護者が回答を聞いて記入した。

 親がどのような仕事をしているか知っている子どもの割合は、父親の仕事では87.8%、母親の仕事では92.0%、父親と母親のいずれか一方では95.2%にのぼる。

 親が働く姿を見たことがある子どもの割合は、父親の働く姿が33.8%、母親の働く姿が49.3%、父親と母親のいずれか一方では59.3%にのぼる。親の仕事を「知っている」子どもは約9割にのぼるが、その働く姿を実際に「見たことがある」子どもは、そこまで多くはないようだ。

 父親に対して「あんな大人になりたい」と憧れを持っている割合は48.2%にのぼる。親の働く姿を見た経験別にみると、父親の働く姿を「見たことがある」子どもは「あんな大人になりたい」が60.2%で、「見たことがない」子どもよりも18.2ポイント高かった。「わからない」という回答者の割合は低かった。

 母親に対しても同様の傾向がみられた。母親に対して「あんな大人になりたい」と憧れを持っている割合は48.8%にのぼる。親の働く姿を見た経験別にみると、母親の働く姿を「見たことがある」子どもは、「あんな大人になりたい」が57.2%で、「見たことがない」子どもよりも16.6ポイント高かった。「わからない」という回答者の割合は低かった。

 子どもの性別にみると、男子よりも女子の方が「あんな大人になりたい」と感じている割合が高い。父親に対する「あんな大人になりたい」の回答割合が男子50.2%、女子45.9%と男女差が4.3ポイントだったのに対し、母親に対しては男子42.8%、女子55.2%と男女差は12.4ポイントと大きく、男子の父親に対する憧れよりも、女子の母親に対する憧れの方が強かった。

 また、親の働く姿を見たことがある子どものほうが、「将来なりたい職業がある」「将来働くことを楽しみに感じている」と回答した割合が高かった。

 「アイデム人と仕事研究所主任」の古橋孝美氏は、「親の働く姿を『見たことがある』子どもは、自身の将来について夢を持っていたり、期待を持っている割合が高くなりました。もっとも身近な大人の働く姿から、『働く』ことへの具体的なイメージが想起されているのかもしれません」とコメントしている。
《工藤めぐみ》

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