【自由研究】イースト菌で飲み物の糖分を調べよう(小学生向け)

 毎年夏休みに小中学生の宿題に出される「自由研究」は、普段はなかなか時間をかけて取り組むことが難しい研究や実験に挑戦できるチャンス。化学、物理、地学、生物…さまざまな分野から、おすすめのテーマをご紹介する。

教育・受験 小学生
【自由研究・実験】イースト菌で飲み物の糖分を調べよう(小学生向け)
  • 【自由研究・実験】イースト菌で飲み物の糖分を調べよう(小学生向け)
  • 実験 手順1
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 毎年夏休みに小中学生の宿題に出される「自由研究」は、普段はなかなか時間をかけて取り組むことが難しい研究や実験に挑戦できるチャンス。化学、物理、地学、生物…さまざまな分野から、おすすめのテーマをご紹介する。

 ここでは、飲料中の糖分にどれだけ違いがあるのか、「イースト菌」で調べる方法をご紹介。自由研究テーマ選定の参考にしていただきたい。

自由研究:中学生向け 小学生向け

イースト菌で飲み物の糖分を調べよう


テーマ【消化と吸収(6年生)】 実験


対象学年:3~6年生 むずかしさ:★★ 所要時間:1時間



 「ゼロカロリー」や「カロリーオフ」と表示している飲料が増えているけれど、糖分にどれくらいちがいがあるのかイースト菌を使って調べよう。

用意するもの


ドライイースト 糖分を調べたい飲み物 お湯 ジップつきポリ袋(名刺くらいの大きさで、飲み物と同じ数) 温度計 計量スプーン はかり 湯せん用の容器 ストップウォッチか時計 ペン

実験のやりかた




まず、調べたい飲み物の味見をする。


ポリ袋にドライイーストを1gと調べたい飲み物を10mLずつ入れ、飲み物の名前を書いておく。


空気をしっかりとぬき、ポリ袋のチャックをしめる。


ポリ袋がやぶれないように気をつけて指でもみ、全体をよく混ぜる。全部の袋の中身を同じように混ぜる。

容器に50度くらいのお湯を入れ、ポリ袋をひたして時間をはかる。お湯の温度が35度以下にならないように、ときどきお湯をつぎたす。


糖分があるものを入れた袋は、2分くらいたつと泡が出はじめ、約15分後にパンパンにふくらむので、はれつしそうになったらポリ袋の口をあける。


袋を取り出して、それぞれの袋のふくらみぐあいをさわってくらべよう。



ためしてみよう!



チャレンジ
 飲料には、スポーツ系飲料、紅茶、ジュースなど、いろいろな種類があるよ。「糖類ゼロ」「甘さひかえめ」「カロリーオフ」「カロリーハーフ」「低カロリー」などの表示を「強調表示」といい、砂糖などの量が決められた値以下になっているんだ。たとえば、ゼロカロリーは飲料100mLあたり糖類0.5g未満、カロリーオフは2.5gグラム以下だよ。「原材料名」や「栄養成分表示」と「強調表示」をくらべながら実験するとおもしろいよ。どんなことを調べたいか考えて選んで実験してみよう。

実験でサイエンス



 イースト菌は、砂糖の主成分であるショ糖を食べて自分のエネルギーにし、アルコールと二酸化炭素を出します。このことをアルコール発酵といいます。実験後に袋の中のにおいをかぐと、お酒のにおいがします。

 低カロリー甘味料は、砂糖と構造がちがうので、イースト菌は食べることができません。そのため、甘い飲み物でもふくらまないことがあります。

発表のためのまとめ



 結果を表にまとめると、わかりやすいね。

小学生の夏休み自由研究ブック

発行:永岡書店

<著者プロフィール:NPO法人 ガリレオ工房>
教師を中心にジャーナリスト、研究者、学生などで構成する科学実験の研究・開発グループ。そのユニークで独創的なアイデアや方法は、各界で高い評価を受けている。雑誌・新聞などでの発表のほか、テレビの科学番組にも企画協力している。また、全国各地での実験教室やサイエンスショーも手がけている。2002年に吉川英治文化賞受賞。同年NPO法人として認可される。

《リセマム》

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