ニューヨーク大学の医学部Webサイト「NYU School of Medicine」は、非営利組織AAMC(Association of American Medical College)が発表した調査結果を引用し、米国内で2017年に卒業した医学部生の75%はローンを抱えていることについて言及。私立大学医学部の場合、授業料の平均は5万9,605ドルにのぼることから、学生は平均で約20万2,000ドルのローンを抱えているという。ニューヨーク大学の発表によると、ローン返済のため卒業生の多くは高額な報酬を希望することから、比較的報酬の少ない小児科や産婦人科は避けられる傾向にある。
New York Timesが2018年8月16日に報じた内容によると、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)の医学部(David Geffen School of Medicine)やコロンビア大学医学部でも奨学金や経済的な援助を行っている。ニューヨーク大学の奨学金制度新設は、今後の米国および世界的な医学教育の変革をさらに加速する可能性がある。
《佐藤亜希》