東京医大、推薦合否判定や繰上合格でも問題行為か…第1次報告書

 東京医科大学は2018年10月23日、第三者委員会による第1次調査報告書を公表。性別などによる点数調整や推薦入試合否判定での問題行為などが明らかとなった。今後は報告書の提言を踏まえ、不利益を被った受験生への対応について、11月上旬を目途に公表するという。

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東京医科大学「第三者委員会第一次調査報告書について」
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 東京医科大学は2018年10月23日、第三者委員会による第1次調査報告書を公表。性別などによる点数調整や推薦入試合否判定での問題行為などが明らかとなった。今後は報告書の提言を踏まえ、不利益を被った受験生への対応について、11月上旬を目途に公表するという。

 東京医科大学は医学部医学科入学試験における不正問題を受け、2018年8月28日に第三者委員会を設置。2013年度(平成25年度)から2018年度(平成30年度)までの医学科入試における不適切な行為などの調査を主たる目的としているが、東京医科大学は2018年度入試における不適切な行為の有無、当該行為がなかった場合の入試の具体的な結果を最優先事項として調査するよう要請していた。

 第三者委員会は10月22日付で、2018年度に加え、2017年度医学科入試についての検証結果を報告。調査の結果、2017年度・2018年度の入学者選定試験において、「公正かつ妥当な方法」による入学者選定とは認めがたい行為(問題行為)が確認されたという。

 具体的には、2次試験科目の「小論文」の点数について、受験生の属性(性別や高校卒業年からの経過年数)に応じて、一部の受験生にだけ点数を加点する調整を実施。また、前理事長ないし前学長が学務課職員に指示して、特定の入試受験生の試験成績の元の点数データ(素点)を書き換えさせるといった調整も行われていた。

 そのほか、2018年度推薦入試合否判定では、「2017年度は女性が多かったから2018年度は男性を多くとりたい」旨の前学長の考えのもと、女性に不利益な結果となった強い疑いがある。一般入試第2次試験の合否判定でも、特定の受験生について不合格とする方向で議論が進んでいたが、前学長が「関係者なので」と発言し、不合格とならなかった。一般入試の繰上合格に関して、前理事長が学務課職員に指示し、一般・補欠合格者選定名簿上での順位を飛ばして特定の受験生に電話連絡するといった例が見られたという。

 第三者委員会は、属性などによる調整の影響を排除した元の点数(素点)に基づく成績を復元し、新合格者選定名簿も作製。2018年度一般入試の女性受験者で、合格ラインに達する順位の者(旧合格者選定名簿に基づき実際に繰上合格となった者のうち、もっとも順位の低い者以上の順位となる者)の数は43名から82名に増加する結果となった。2018年度センター利用入試でも女性が26名から31名に増加。2017年度一般入試では女性が55名から66名に増加したが、センター利用入試では女性が44名と変わらない結果だった。

 これらの調査結果から、第三者委員会は東京医科大学に対して、速やかに入試委員会を開催し、属性などによる調整がなかった原状に復した新合格者選定名簿をもって追加合否判定を行うことを提言。その結果によって、2017年度・2018年度の一般入試とセンター試験入試の第2次試験、推薦入試で追加合格とされた者のうち、少なくとも2018年度の追加合格者については、2019年度に入学可能とするよう提言している。

 第1次調査報告書は、東京医科大学Webサイトにて公開。なお、第三者委員会は、2013年度から2016年度までの医学科入試および2013年度から2018年度までの看護学科入試についても調査を実施。2017年度・2018年度医学科入試の原因などの調査や再発防止策の検討を継続している。それらの結果については、別途報告を行う予定だという。
《黄金崎綾乃》

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