湘南高等学校 講評
(湘南ゼミナール 提供)
問題の概要
実技科目からも出題されるうえに、論理的思考力・情報処理力が求められる
共通選択問題が実施された中でも、これまでの湘南高校の特徴である技能4科目からの出題、論理的思考力を問われる出題、情報処理力が求められる出題などが多かった。
問3:大きくは4題、立方体の展開図に関する問題、積まれた円盤を移動させる問題、加法を利用したパズルの問題、多数決に関する問題が出題された。立体の空間把握や論理思考といった、過去にも出題されてきたものと同様の傾向となっている。また、文章内のヒントを活用する姿勢や、ルールをもとに模倣する力も同時に問われている。また、指示語が指す内容について25字以内という短文で記述する問題も出題された。
問4:大きくは5題、曲名と都道府県を結びつける問題、音の振動数に関する問題、楽譜とグラフにあらわしなおす問題、音の高低とテンポを計算で考える問題、会話文の理解に関する問題が出題された。音楽・社会の知識を要する問題や、情報処理力が要求される問題など、過去にも出題されてきたものと同様の傾向となっている。後半に計算を要する情報処理の問題が出題されており、検査全体での時間配分を適切に行っていく必要がある。表現力という部分で、グラフへ作図する設問が出題されている。
設問の特徴
広い知識の活用と、抽象化した理解をもとに具体的に思考する論理力や、正確で迅速な情報処理力が必要
知識としては決して難しいものを求められていないが、幅広い知識を組み合わせて思考したり、その場で書かれている文章内容や資料を理解した上で思考することが求められている。問題数は決して少なくないので、処理を素早く正確に行うとともに、どの問題から対応していくのか、その問題内でもどの答えから出していくのか、といった得点におけるコスト対効果の考えも求められる。
課題と対策
科目だけではなく普段の生活も含めて、知識と原理原則の理解を意識する
共通選択問題になっても、過去の湘南高校における特色検査の傾向は継続しているといえる。具体的には、学校での学習内容だけにとどまらない日常の中にある知識への興味関心や、その原理原則への興味や理解のような思考過程を重視する点だ。これらの点を磨くためには、以下のようなことに取り組むといいだろう。語句を覚えるだけではなく、その理由や背景といったつながりとともに覚えること。ただ答えを出すのではなく、その途中過程もわかるように求めること。普段の学習・生活への取り組みから、なぜそうなるのか、今度はどうすればいいのか、といった根拠や振り返りをする習慣を身につけていくことなどである。
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このレポートは平成31年2月15日(金)に、速報として湘南ゼミナールにより作成されたもの。
協力:湘南ゼミナール