コマツ、東工大に協働研究拠点設置へ 大阪大学に続き2校目

 東京工業大学とコマツは、東工大における新しい産学連携プログラム「協働研究拠点」の第1号として「コマツ革新技術共創研究所」を2019年4月1日に設置。東工大すずかけ台キャンパスに325平米の専用スペースを確保して、組織対組織の幅広い分野での連携を進めていく。

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東京工業大学×コマツ
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東京工業大学とコマツは、東工大における新しい産学連携プログラム「協働研究拠点」の第1号として「コマツ革新技術共創研究所」を4月1日に設置。東工大すずかけ台キャンパスに325平米の専用スペースを確保して、組織対組織の幅広い分野での連携を進めていく。

東工大とコマツは2015年に組織的連携協定を締結し、建設機械などの高性能化に欠かせないトライボロジー技術を中心として複数の共同研究を進めてきた。トライボロジー技術とは、潤滑、摩擦、摩耗、焼付きなど摺動にともなう現象を扱う科学技術。これまでは現場のノウハウや経験に依存してきたが、東工大の機械・材料・化学各分野の研究者とコマツの研究者による基盤的な研究を進めてきたことで、油圧ポンプの寿命延長など、実際の製品にも活用できる多くの知見を得てきた。

今回設置する共創研究所では、これまでのトライボロジー研究をさらに深化させ、また機械要素全体に研究分野を拡げることで、機械部品の高機能化と長寿命化を図る。さらに産業の現場で現出する未解明事象を基盤研究の源泉として、新たな研究分野を生み出していく。そのために、共創研究所では東工大・コマツ双方からの人材による企画室を設置し、連携テーマの探索、研究の企画機能を担っていく。

今回の共創研究所設置により、東工大にとっては学内にない産業現場の課題への接点、コマツにとっては自社が保有しない先端技術の獲得、さらに双方にとっては新たな人材育成の場の形成につながる。今後も東工大とコマツは、このような取り組みを通じて、先端科学技術と製造業のノウハウを結合して日本の産業競争力の底上げを図っていく。なお、東工大として共創研究所の設置は最初のケース、コマツの国内大学における研究所の設置は、大阪大学に続き2校目となる。
《纐纈敏也@DAYS@レスポンス》

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