順天堂大、女子が男子超え…今春の医学部合格率

 順天堂大学は、2019年度入試結果を公表した。医学部の合格率は、男子が7.72%、女子が8.28%と直近7年間で初めて女子が男子を上回った。順天堂大学は、2019年度医学部入試では公正かつ妥当な入試を行ったとしている。

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2019年度入試結果
  • 2019年度入試結果
  • 国公私立大学医学部医学科の入学者選抜における男女別合格率(一部)
 順天堂大学は、2019年度入試結果を公表した。医学部の合格率は、男子が7.72%、女子が8.28%と直近7年間で初めて女子が男子を上回った。順天堂大学は2018年12月、医学部入試で女子に不利益な取扱いをしていたことを認め、2019年度医学部入試では公正かつ妥当な入試を行った。

 順天堂大学の2019年度入試結果によると、医学部は募集人員140人に対し、受験者が男子2,202人、女子1,679人、合格者(繰上合格を含む)が男子170人、女子139人、受験者に対する合格者の割合を示す合格率が男子7.72%、女子8.28%。男子の合格率は女子の0.93倍だった。

 過去6年間の合格率をみると、2018年度は男子10.08%、女子5.23%、2017年度は男子9.21%、女子6.01%、2016年度は男子10.30%、女子6.41%、2015年度は男子8.89%、女子5.67%、2014年度は男子7.98%、女子4.71%、2013年度は男子8.65%、女子4.97%といずれも男子が優位。男子の合格率は女子の1.53倍~1.93倍、過去6年間の平均で1.67倍だった。

 医学部の不正入試を巡り、文部科学省は2018年8月より国公私立の医学部医学科の入試に関する緊急調査を開始。2018年9月4日に公表した結果速報では、例年多くの大学で男子の合格率が女子の合格率を上回っている状況や、直近6年間の医学部全体の合格率でも男子優位となっている状況が明らかになった。

 順天堂大学は2018年10月18日に第三者委員会を設置。第三者委員会からの報告書によると、女子は相対的にコミュニケーション能力が高い傾向にあるという理由から、二次試験で合格者・補欠者を検討する際に女子の基準点を男子より0.5点高く設定していた。また、一般A方式の一次試験で男子と女子とで浪人年数によって異なる取扱いを行っていたことを公表した。
《工藤めぐみ》

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