【小学校受験】文教大付属小など、私立小学校でアフタースクール続々展開

 文部科学省「学校基本調査」によると、1990年から2016年の小学生の数は937万人から639万人へと大幅に減少している。一方、私立に通う小学生は6.4万人から7.7万人へと増加。私立小学校人気が高まる中、志願者獲得のためにアフタースクールを設置する学校も増えてきている。

教育・受験 未就学児
文教大学付属小学校「文教ファミリークラブ」
  • 文教大学付属小学校「文教ファミリークラブ」
  • 文教ファミリークラブの2018年加入率
  • 私立小学校が展開するアフタースクール
 文部科学省「学校基本調査」によると、1990年から2016年の小学生の数は937万人から639万人へと大幅に減少している。一方、私立に通う小学生は6.4万人から7.7万人へと増加。私立小学校人気が高まる中、志願者獲得のためにアフタースクールを設置する学校も増えてきている。

 小学校受験の人気が高まる背景には両親の高学歴化のほか、共働き世帯や1人っ子割合の増加により、子どもの教育費にかける金額が増えていることも要因の1つにあげられる。私立小学校の人気は高まっているものの少子化であるため、受験生の獲得は私立小学校にとって課題になっている。ほかとは違う特徴や取組みを打ち出す私立小学校も出てきており、特に注目されているのが「アフタースクール」だという。

 アフタースクールとは、民間企業・団体が参入し、本格的な英会話やプログラミング、スポーツなど特色あるカリキュラムを提供する放課後支援活動。共働き世帯の子どもが多く通う私立小学校でも、事業拡張や学校の特徴化を目的に続々と展開されており、首都圏の私立小学校の7~8割でアフタースクールが導入されている。

 私立小学校のアフタースクールでは、時間内に宿題に取り組んだり、おやつや軽食が出たりというプログラムが導入されている。さらに、最近では受験勉強の場としても活用されてきている。

 文教大学附属小学校のアフタースクール「文教ファミリークラブ」は2013年に開設。スクールTOMASが運営しており、授業後の放課後~最長午後8時まで利用できる。宿題や学習対応のほか、理科実験、スポーツなどを実施する「放課後コース」、外国人講師とのマンツーマンレッスンを取り入れ、「聞く・話す・読む・書く」の4技能を充実させたプログラムを提供する「英会話コース」、中学受験に対応した学校内完結型の学習支援システムを実施する「学力アップ促進コース」の3コースが設けられている。利用料金は、通常期・週5日で月額3万2,400円(税込)。小学1・2年生の加入率が非常に高く、毎年約半数の生徒が加入するという。

 桐蔭学園小学部の「桐蔭学園幼稚部・小学部アフタースクール」では、お稽古や習い事に近いものから、身体を使った体験活動などさまざまなプログラムを提供していることが特徴。民間の教育企業から講師を招き、サイエンスショーも実施している。

 さとえ学園小学校の「アフタースクールプログラム複合型教育」は、学校が独自に運営するアフタースクール。「学習プログラム」と「情操教育プログラム」という2つのプログラムが実施されている。2017年度からは長期休業中の預かりを開始している。

 聖心女子学院初等科の「ジョアニークラブ」は、定期的に利用する「レギュラー利用」と、臨時的に利用する「スポット」の2タイプの利用が可能。午後5時25分と午後6時25分の退室時にはスタッフが白金台駅まで随伴する。
《外岡紘代》

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