幼保無償化、保育現場の実態を調査…変化ありは約3割

 2019年10月にスタートした幼保無償化により、保育の仕事に変化が「あった」と回答した保育従事者は30.9%にのぼることが、保育や子育てが広がる“遊び”と“学び”の情報サイトHoiClue(ほいくる)と小学館発行「新 幼児と保育」の調査により明らかになった。

教育・受験 先生
勤務している施設や事業は、幼保無償化の対象か?
  • 勤務している施設や事業は、幼保無償化の対象か?
  • 幼保無償化がスタートして、日頃の保育の仕事に変化などはあったか?
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 2019年10月にスタートした幼保無償化により、保育の仕事に変化が「あった」と回答した保育従事者は30.9%にのぼることが、保育や子育てが広がる“遊び”と“学び”の情報サイトHoiClue(ほいくる)と小学館発行「新 幼児と保育」の調査により明らかになった。

 調査は、保育従事者525名を対象に行ったもの。回答者のうち、保育者(常勤・正規職員)70.5%、保育者(非常勤・パートタイム)14.7%、主任8.0%、副園長1.9%、施設長・園長4.2%、その他0.7%。調査期間は2019年11月5日~11月11日。

 回答者が勤務している施設や事業が幼保無償化の対象である割合は96.0%。幼保無償化がスタートして、保育の仕事に変化があるかを聞いたところ、「ない」49.7%がもっとも多く、「あった」30.9%、「わからない」19.4%が続いた。

 変化したことには、「お金に関すること、副食費やそのほかの利用料が人それぞれバラバラで複雑。よくわからなくなった(私立認定こども園・保育者)」「給食費の計算。無償って言いながら無料じゃないという苦情、文句。私たちが決めたのではないのに(公立認可保育所)」「完全無償化される園に子どもが行ってしまい、3月いっぱいで閉園する(認可外保育施設・主任)」などの声が寄せられた。

 また、幼保無償化については、「保育士確保のためにも、保育士として働きたいと思えるような、責任に見合った給料にするなど、国をあげて進めるべき(私立認可保育所・保育者)」「たくさんの子どもを見ることになり、ひとりひとりの子どもへの手厚い対応がしにくくなることで、保育の質の低下を招くのではないか(私立認定こども園・保育者)」などの意見があがっている。
《外岡紘代》

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