【中学受験2020】朝日小学生新聞が入試問題を分析…改元やSDGsの出題多く

 「朝日小学生新聞」を発行する朝日学生新聞社は、2020年度の国立・私立中学校約70校の入試問題を分析。世界遺産や選挙などの定番のほか、令和への改元、消費税、SDGsの出題が目立った。

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 「朝日小学生新聞」を発行する朝日学生新聞社は、2020年度の国立・私立中学校約70校の入試問題を分析。世界遺産や選挙などの定番のほか、令和への改元、消費税、SDGsの出題が目立った。

 朝日小学生新聞は、小学生向けの日刊紙。2020年度の国立・私立中学校約70校の入学試験の時事問題の出題内容を調べた。

 定番の日本の世界遺産の問題では、大阪府にある「百舌鳥・古市古墳群」が国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産に登録されることが決まったというニュースが頻出。埼玉県の浦和明の星女子中学校では、百舌鳥・古市古墳群の正しい説明として「百舌鳥・古市古墳群には、おもに5世紀につくられた巨大な前方後円墳が集まっている」を選択させる問題が出された。

 元号が令和に変わったことから出典となった「万葉集」については、平成時代の振り返り、憲法における天皇の規定などを出題する例が目立った。神奈川県の浅野中学校や愛知県の海陽中等教育学校では「万葉集」を記述させる問題、神奈川県の慶應義塾普通部と京都府の京都女子中学校は、日本国憲法での天皇の国事行為に関して出題された。

 2019年の秋に税率が10%に引き上げられたことに関連し、1989年に日本で初めて取り入れられたときの税率(3%)や、税金の種類(間接税)は出題の定番となった。東京都の開成中学校は、酒類・外食を除く飲食料品と、定期購読契約が結ばれた週2回以上発行される新聞に対する税率が8%のままであると示し、一部の商品にかけられるこうした税率として「軽減税率」を答えさせた。

 さらに、プラスチックごみの問題や、国連が定めるSDGs(持続可能な開発目標)など、地球環境を切り口にした出題が多くみられた。東京都の筑波大学附属駒場中学校は、プラスチックごみが海に流出する量を減らしていく方法を問い、あやまっている説明として「日本国内で回収されたペットボトルを外国に買い取ってもらう」を選ばせた。

 朝日小学生新聞は、8ページで毎日発行。月ぎめ購読料は1,769円。Webサイトでは、サンプルを見ることができる。
《田中志実》

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