小学校のあだ名禁止の校則「賛成」18.5%

 近年小学校で広まりを見せている「あだ名禁止の校則」について、「賛成」意見は18.5%にとどまっていることが日本トレンドリサーチによる調査結果からわかった。54.1%と半数以上は「どちらでもない」と中立の立場をとり、反対意見が賛成を上回った。

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小学校の校則であだ名が禁止されていることについてどのように思うか
  • 小学校の校則であだ名が禁止されていることについてどのように思うか
  • 小学校のころにあだ名がついたことがあるか
  • 小学生のころについたあだ名について嫌な思いをしたことがあるか
  • 当時、あだ名があったことについて現在はどのように思うか
  • 社会に出てからあだ名がついたことがあるか
  • 社会に出てからついたあだ名について嫌な思いをしたことがあるか
  • 日本トレンドリサーチ 【あだ名禁止令】あだ名を禁止する校則、「賛成」は18.5%
 近年小学校で広まりを見せている「あだ名禁止の校則」について、「賛成」意見は18.5%にとどまっていることが日本トレンドリサーチによる調査結果からわかった。54.1%と半数以上は「どちらでもない」と中立の立場をとり、反対意見が賛成を上回った。

 2013年に施行された「いじめ防止対策推進法」などにより、これまで以上にいじめ防止対策の義務が学校側に課されるようになったことなどを背景に、小学校において呼び捨てや名前以外の呼び方ではなく名前に「さん」などをつけて呼ぶ「あだ名禁止の校則」が広がっているという。日本トレンドリサーチは、男女各700名、計1,400名を対象に「あだ名禁止の校則」に関するアンケート調査を実施。結果をWebサイトに公表した。調査期間は2020年11月5日~9日。

 回答者自身の小学生のころにあだ名については、69.0%と半数以上が小学生のころにあだ名がついたことが「ある」と回答。そのうち36.7%は、当時のあだ名について嫌な思いをした経験があると答えた。小学校のころにあだ名があったことについて現在どのように思うかとの問いには、78.6%が「良いことだと思う」「どちらかといえば良いことだと思う」と回答。「友人との距離が近くなる」「コミュニケーションの1つになった」との意見がある中、当時あだ名があったことを「悪いことだと思う」とした意見では、「自分では納得できないあだ名だから」「身体的特徴や見下すようなあだ名だった」といった回答があげられた。

 社会に出てからあだ名がついたことのある人は30.7%で、嫌な思いをしたことが「ある」と回答したのは9.8%。小学生のころのあだ名で嫌な思いをしたことがあるという割合よりは、比較的少なくなる結果となった。

 小学校の校則であだ名が禁止されることについては、「賛成」18.5%、「反対」27.4%、「どちらでもない」54.1%という結果に。あだ名禁止「賛成」の意見を一部紹介すると、「名前で呼んだほうが問題が起こらないから(70代男性)」「あだ名で傷つく子もいると思うので(60代女性)」「常からトラブルのもとを断っておくことが重要だと思う(40代男性)」など。

 一方「反対」意見としては、「子どもたちの意見が尊重されていない。大人の考えの一方通行(60代男性)」「変なあだ名禁止というのはわかるが、あだ名自体を否定するのは周りとの距離に壁ができて交流の妨げになる(10代女性)」「禁止したところで陰で言われる(30代男性)」などがあげられ、「どちらでもない」の意見としては、「良いあだ名もあるので一概に反対とは言えない(40代男性)」「校則であだ名禁止することに違和感はあるが、そうなる背景は理解できるためどちらともいえない(30代女性)」などがあげられた。

 調査結果は日本トレンドリサーチのWebサイトで見ることができる。
《畑山望》

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