【高校受験2021】京都府公立前期<嵯峨野高校京都こすもす科>講評

 2021年2月16日(火)、令和3年度(2021年度)京都府公立高等学校入学者選抜について、前期選抜が実施された。リセマムでは、京進の協力を得て、嵯峨野高等学校(京都こすもす科)の学力検査講評を速報する。

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【高校受験2021】京都府公立前期<嵯峨野高校京都こすもす科>講評
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 2021年2月16日(火)、令和3年度(2021年度)京都府公立高等学校入学者選抜について、前期選抜が実施された。前期選抜の募集人員は5,174人。1万575人が志願し、出願倍率は2.04倍となった。リセマムでは、京進の協力を得て、嵯峨野高等学校(京都こすもす科)の学力検査講評を速報する。このほか、堀川高等学校(探究学科群)、西京高等学校(エンタープライジング科)についても、同様に掲載する。

嵯峨野高等学校(京都こすもす科)
講評 (京進 提供)



英語


大問1 リスニング 〔標準〕
大問2 長文読解(物語文) 〔標準〕
大問3 長文読解(メールの読み取り) 〔やや難〕
大問4 語彙 〔標準〕
大問5 整序英作文 〔標準〕
大問6 英作文 〔やや難〕
大問7 自由英作文 〔難〕

 大問1のリスニングは例年通り。大問2の物語文については、例年出題されている英問英答のみとなり、日本語・英語の記述問題の出題は無かった。大問3は、ある研究についてやり取りしたメール内容の読み取り問題。研究に関する表なども記載されており、出題傾向の変化が見て取れた。大問4の語彙問題、大問5の整序英作文は標準的な難度であり小問数も1問ずつ減少。大問6の和文英訳問題は例年通り。新たに大問7が追加され、50語~70語のテーマに沿った自由英作文が追加された。これまで以上に英文を書く表現力を重視した構成になっていることからも、英作文対策を十分にしておきたい。

数学


大問1 小問集合 〔標準〕
大問2 約束記号 〔標準〕
大問3 関数 〔やや難〕
大問4 空間図形 〔やや難〕
大問5 整数問題〔標準〕

 例年通り、大問5題構成。全体的な難度は昨年と比べると少し難しくなった。大問1(5)、大問2は条件があり複雑そうに見えるが、整理して解いてほしい問題。大問3の座標平面の問題は、点Bのx座標が(a+b)/2となることがポイント。大問4の空間図形の問題は慣れていないと難しく感じるかもしれない。(3)は面ABGHで考え、平面図形の問題として解くとよい。大問5は過不足がないように気を付けたい。見慣れない設定の出題もあるが、標準から少し難しめの問題演習をすることで対応力を養いたい。

国語


大問一 論説文 『ネットワーク社会の深層構造』江下雅之 〔標準〕
大問二 小説 『ハッピー・バースデー』原田マハ 〔やや易〕
大問三 古文 『俊頼髄脳』 〔やや易〕

 例年通り論説文、小説、古文の大問三題構成。小問数にも大きな変化はなかったが、小説の文章量がやや増えた。また、古文では本文とは別に生徒の会話文が出題されており、読む量が増えていた。漢字、語彙に関する記号選択問題も昨年と同様に出題されている。正解は絞りやすいのでぜひ得点したい。論説文の記述問題は60字以内、30字以内。小説の記述問題は70字以内、60字以内。60字以上の記述問題に慣れておく必要がある。古文は俊頼髄脳から2つの文章が出された。会話文があるので、読む文字数が多くなるが、本文を理解する助けとなるので、時間に気を配り、上手に得点したい。

理科


大問1 地学 標高と雲 〔標準〕
大問2 化学 酸化銅の還元 〔標準〕
大問3 生物 蒸散、セキツイ動物の進化と特徴 〔標準〕
大問4 物理 電磁石の力 〔やや難〕

 4分野均等に出題されている。標準的な内容の出題が多く、典型的な問題を解きなれている受験生は結論の見当がつきやすかったのではないか。大問1の雲のでき方や大問2の酸化銅の還元は、多くの問題集で取り上げられる題材である。大問3では、文で解答する問題がいくつかあり、実験結果から考察をする力、知識を設問に合わせて表現する力が必要であった。大問4の電磁石の問題は、実験結果に示された数値がどの選択肢の文字式と適合するかを吟味するなど抽象的な思考力が必要であった。物理分野の難度が高いという傾向は今年も変わらなかった。

社会


大問1 陸運の歴史(地理・歴史融合)〔標準〕
大問2 古代~中世の世界(歴史) 〔標準〕
大問3 南アメリカ(地理)〔やや難〕
大問4 憲法と政治(公民)〔やや難〕

 問題構成は例年通り。大問1は、陸運の歴史をテーマとした地理・歴史融合問題。データから判断する問題はやや難しかったが記述問題は易しくなっていた。正誤判定問題もヒントとなる語句は比較的見つけやすかった。大問2は世界史を中心とした問題構成で、記述問題も難度は高くなかったので、全体的に解きやすかったと思われる。大問3では時差に関する問題が出題された。難しい計算ではないが、プロセスが長く、時間がかかったと思われる。南アメリカ大陸にある国々に関する問題は難しかったと思われる。大問4は憲法と政治関連の問題。インターネットと人権に関しての国家介入に関する問いはなんとなくわかっているようでも、いざ文章にして答えるとなると難度が上がり難しい印象を受けたと思われる。

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 このレポートは2021年2月16日(火)に、速報として京進により作成されたもの。

 京進は関西・愛知を中心に全国で学習塾、個別指導教室を展開している。最新の脳科学に基づくオリジナル学習法であるリーチングメソッドは、自ら学ぶ力を育む学習法として高い効果を上げている。

協力:京進
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