東京都、私立高校の学費負担軽減…2021年度も支援拡充継続

 東京都は2021年5月26日、私立高校等の学費負担軽減の取組みについて公表した。授業料の一部を助成する「私立高等学校等授業料軽減助成金」や授業料以外の費用を助成する「私立高等学校等奨学給付金」は、6月18日から7月31日に申請を受け付ける。

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私立高等学校等に係る東京都の学費負担軽減制度
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  • 東京都私学財団「助成制度について」
 東京都は2021年5月26日、私立高校等の学費負担軽減の取組みについて公表した。授業料負担軽減制度の支援対象拡大や家計急変世帯への支援は、2021年度も継続。授業料の一部を助成する「私立高等学校等授業料軽減助成金」や授業料以外の費用を助成する「私立高等学校等奨学給付金」は、6月18日から7月31日に申請を受け付ける。

 東京都は、私立高校等に通う生徒の保護者の負担軽減を図るため、2020年度に授業料負担軽減制度の支援対象を年収約910万円未満の世帯まで拡大するとともに、多子世帯への支援を開始。新型コロナウイルス感染症の影響等による家計急変世帯への支援を充実させた。2021年度もこれらの支援を継続する。

 私立高校等の授業料の一部を助成する「私立高等学校等授業料軽減助成金(特別奨学金補助)」では、都内在住で私立高校等に在学する生徒の保護者のうち、2021年度の区市町村民税課税標準額等が一定額以下(世帯年収目安約910万円未満)の人に、国の就学支援金とあわせて都内私立高校平均授業料相当(年額46万7,000円、通信制課程は年額25万4,000円)を上限に助成する。この基準を上回る保護者のうち、扶養する23歳未満の子が3人以上いる人は、1人あたり年額5万9,400円を助成する。

 また、2021年度からは東京都以外の自治体が認可している私立通信制高等学校も新たに対象に加える。申請期間は、6月18日から7月31日。ただし、通信制課程に係る申請時期は10月ころを予定している。申請方法等の詳細は、6月上旬に各学校から生徒や保護者に通知予定。

 一方、授業料以外にかかる費用を助成する「私立高等学校等奨学給付金」では、都内在住で私立高校等に在学する生徒の保護者のうち、生活保護世帯および住民税非課税または均等割のみの保護者を対象に、世帯の状況に応じて年額5万100円~15万円を助成する。2020年度に引き続き、2021年度も家計急変世帯を対象としており、2021年1月以降に家計が急変し収入が住民税非課税世帯相当になる見込みの人も助成対象となる。

 申請期間は、6月18日から7月31日。ただし、家計が急変した世帯に係る申請時期は8月ころを予定。申請方法等の詳細は、6月上旬に各学校から生徒や保護者に通知予定。

 この他、保護者の家計状況または家計急変の理由により、授業料等を減免する制度を実施する学校がある。東京都では、これらの学校に対して、家計状況により授業料等を減免した場合は減免額の3分の2、家計急変により授業料等を減免した場合は減免額の5分の4を学校に補助している。また、2020年度に引き続き、2021年度も実施した減免額の補助率を5分の4から10分の10に拡充する。詳細については、在学している学校に問い合わせること。

 各制度の内容や申込方法の詳細については、東京都生活文化局私学部や東京都私学財団のWebサイトから確認できる。
《奥山直美》

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