児童文学総合誌「飛ぶ教室」編集長厳選、小中学生向け4冊

 小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書は、児童文学の総合誌「飛ぶ教室」の編集長が厳選した小中学生に読んでほしい4冊を紹介している。人気絵本作家の作品からエッセイ集まで、変化を感じる春休みにぜひ読んでほしい本を厳選している。

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 小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書は、児童文学の総合誌「飛ぶ教室」の編集長が厳選した小中学生に読んでほしい4冊を紹介している。人気絵本作家の作品からエッセイ集まで、変化を感じる春休みにぜひ読んでほしい本を厳選している。

 1981年12月創刊の「飛ぶ教室」は、創作や絵本、エッセイ等、さまざまな児童文学作品・文化を冒険心たっぷりに紹介している児童文学の季刊誌。2021年で創刊40周年を迎えた。

 「飛ぶ教室」編集長の濵野かずな氏が厳選した小中学生に読んでほしい4冊は、「森の歌が聞こえる」小手鞠るい(作)平澤朋子(絵)、「コトノハ町はきょうもヘンテコ」昼田弥子(作)早川世詩男(絵)、「なんだろう なんだろう」ヨシタケシンスケ(作)、「ベスト・エッセイ2021」日本文藝家協会(編)編纂委員・角田光代、林真理子、藤沢周、堀江敏幸、町田康、三浦しをんの4作品。

 作品の一部を紹介すると、「森の歌が聞こえる」は、春夏秋冬の自然や生き物たちの生きる輝きと、主人公・風花の出会いや心の動きが丁寧にすくいとるように描かれた作品。物語の中に3回出てくる「春の場面」は、いずれも主人公にとって大事なタイミングで、異なる描かれ方が印象的だという。

 「なんだろう なんだろう」は、12のテーマから「なんだろう」を考える作品。編集長の濵野氏は「なんだろうと物事を考えることはいろいろな角度から見ようとすること、さまざまに思いを馳せること。そうすることは、自分を大事にすること、相手を思いやることにつながる。そんな優しくやわらかな気持ちが世界に広がれば、世界を救える。『なんだろう』は、世界を救う」と、本書への感想を寄せている。テーマの1つとなっている「正義ってなんだろう」。この春、特に考えなければいけない大事なことが綴られた1冊になっている。

 進学に進級、これまでと違う環境への1歩を踏み出す「春」。何かを始めたり、心が動くきっかけとなるできごとが多い季節だからこそ、春休みの時期にそれぞれの春の1冊との出会いを楽しんでほしいとしている。
《畑山望》

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