夏休みに出される宿題の読書感想文、一文目から苦労しているという子に、ぜひ知ってほしいのが、迷いなく自分の感想文を書ける方法だ。「穴うめ式でらくらく書ける読書感想文」(KADOKAWA)より、どのような本にも使えて簡単に書き上げられる3つの「型」を紹介する。「読書感想文」に対する苦手意識を克服して、さまざまな本に触れて読書を楽しんでほしい。
読書感想文フローチャート
まずは、自分にどの「型」がピッタリあっているのか、「読書感想分フローチャート」で確かめてみましょう。
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読書感想文って、どうやって書くの?
みなさんは読書感想文を書くとき、何をどんなふうに書いていますか?
いくら自由に書いてもいいといっても、長々とあらすじを書いて、最後に「おもしろかったです!」だけでは、何を伝えたかったのかわかりませんよね。
読書感想文で大切なのは、本を読んで【感じたこと】や【気になった場面】、なぜそのように思ったのかという【理由】、思ったことや伝えたい自分の考えである【まとめ】を、きちんと盛りこむということです。
そこで、「読書感想文」を簡単に書き上げる方法として、「あたま型」「おしり型」「サンドイッチ型」の3つの「型」を紹介します。
あたま型
文のはじめに【感じたこと】を書き、そのあとに【理由】を続けて書く。
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おしり型
文のはじめに本の中で【気になった場面】を具体的に書き、最後に【感じたこと】や【まとめ】を書く。
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サンドイッチ型
はじめに簡単に【感じたこと】を書き、そのあとに具体的な【理由】や【気になった場面】を続け、最後に【まとめ】となる文を書く。
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第2章では、みんながよく知っている物語を読んで、【感じたこと】【理由】【気になった場面】【まとめ】の書きかたがどのような文になるのか、例文を使って説明していきます。
本を読んで【感じたこと】を書くのが、一番難しいと思います。どのように書けばいいのかわからなくなったときや、書きかたに困ったときは、30ページにある練習コーナー「『感じたこと』を書いてみよう!」に戻って、書きかたのヒントにしてみてください。
本書を読みおえるころには、あらすじだけの感想文になることはなくなるでしょう。
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本書の最後のステップでは、自分で選んだ課題図書を使いながら、質問の答えを書き込みつなげていくと、感想文を書くのが苦手な人でも、自分オリジナルの感想文に仕上がるようになっている。夏休みもあとわずか…というタイミングでわが子が焦らずに進められるよう、備えておいてはいかがだろうか。
発行:KADOKAWA
<著者プロフィール:臼井 彩莉(うすい あやり)>
CG啓明館教務室国語科所属。読書プロジェクトリーダーとして、通塾生や保護者への読書推進活動を行っている。季刊発行の塾内読書通信「ものがたる」編集長をしており、国私立中学図書館への取材を通して、図書館という切り口で私学の紹介を続けている。執筆協力者:相澤正泰、清家規、村島菜月、宍戸優菜(以上、CG啓明館国語科)