次期「トビタテ!留学 JAPAN」2023~27年度まで5年間実施決定…コロナ前の水準目指す

 新たなビジョンを掲げ、2023年度から2027年度までの5年間、次期「トビタテ!留学 JAPAN」を実施することを文部科学省が令和4年8月5日に発表した。

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次期「トビタテ!留学 JAPAN」実施決定!
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 官民協働で日本の若者の海外留学を促進するキャンペーン「トビタテ!留学 JAPAN(以下トビタテ)」は、当初2020年度までの予定で2013年秋にスタート。その後、コロナ禍の影響から2022 年度まで延長して運営してきた。今回新たなビジョンを掲げ、2023年度から2027年度までの5年間、次期トビタテを実施することを文部科学省が令和4年8月5日に発表した。

2027年度までにコロナ前の水準に回復を目指す

 文部科学省では、意欲と能力あるすべての日本の若者が、海外留学に自ら一歩を踏み出す機運を醸成することを目的として、2013年度から社会総がかりで日本の若者の海外留学を後押しする「トビタテ!留学JAPAN」を推進し、多くの企業・団体等からの支援・協力により、幅広い国・地域への留学を実現してきた。

 上昇基調にあった日本人大学生の留学数は2020年度に前年度比98%減となるなど、新型コロナウイルスにより大きな影響を受けた。そのような中、今年5月に取りまとめられた「教育未来創造会議 第一次提言」、6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針 2022」において、若者の海外留学促進の観点からトビタテの発展的推進が明記された。

 さらに、文部科学省は7月26日「高等教育を軸としたグローバル政策の方向性~コロナ禍で激減した学生交流の回復に向けて~」において、コロナ禍で落ち込んだ留学数を2027年度までに少なくともコロナ前の水準に回復することを目指し、産学官あげてのグローバル人材育成の取組みを強化する方針を発表。

 この方針の実現に向けて、新たなビジョンを掲げ2023年度から2027年度までの5年間、官民協働オールジャパンで、次期トビタテを実施することが発表となった。

 次期トビタテにおいては、新たなビジョン「日本の若者が世界に挑み、“本音と本気”で国内外の人々と協働し、創造と変革を起こす社会」および、コンセプト「Challenge, Connect, Co-creation」を掲げた。

 おもに取り組む事業は以下の3つ。

新・日本代表プログラム

 民間寄附による留学支援制度「日本代表プログラム」後継事業として、「自ら社会に変革を起こしていくグローバルリーダー」(大学)や「社会(地域)にイノベーションを起こすグローバル探究リーダー」(高校)を育成する新たなプログラムをスタート。より若い時期からの海外経験を将来の留学につなげるため、高校段階からの留学の機運醸成・支援を強化する。

留学プラットフォーム

 留学支援の取組を可視化することでより多くの主体が支援に取り組む状況を目指し、留学支援者相互および留学希望者との架け橋を築き、トビタテがもっているノウハウを提供することにより、関係者のネットワークを活用した留学機運醸成を図る。

価値イノベーション人材ネットワーク

 多様な海外体験をした人材の成長を加速する組織やセクターを越えたネットワークを築き、トビタテコミュニティのさらなる活性化を図り、国内外の多様なステークホルダーとの協働を促進。

 柱とする3事業に取り組むことで、コロナ禍で激減した日本人留学生数をコロナ前の水準にいち早く回復することを目指し留学機運の再醸成に努め、新たな「グローバルリーダー」、社会に対してインパクトを生む人材を輩出していく。


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