生成AIガイドライン策定に向け提言を発表…みんなのコード

 みんなのコードは2023年4月、全国の学校現場と共にAI教育を含む情報教育の実証研究を行ってきた知見をまとめ、「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」として発表した。

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生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言
  • 生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言
  • 生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言 議論に必要な3つの観点

 みんなのコードは2023年4月、全国の学校現場と共にAI教育を含む情報教育の実証研究を行ってきた知見をまとめ、「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」として発表した。

 情報技術の進化にともない、文部科学省でもChatGPT等の生成AIツールをどのように学校教育の現場で取り扱うかについて、ガイドライン策定を予告している。みんなのコードは、AI時代を生きていく子供たちが、AIによるメリットを学ぶ機会を十分に享受できるガイドラインを策定することが望ましいと考えるが、昨今の報道等では考慮すべき重要な観点が不足しているという。

 特に、ChatGPTをはじめとした生成AIについては、その脅威や留意点が過剰に強調されており、メリットについても「いかに活用するか」という表面的な議論が先行しているという。そこで、「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」を取りまとめ、発表した。

 みんなのコードでは、2020年から宮城教育大学附属小学校のコンピュータサイエンス科で、6年生を対象にAIに特化した「AIってなんだろう」の授業を実施。その他、各地でさまざまな実証研究を実施してきた。授業実施前の子供たちは、「コンピュータは魔法の箱、AIは人間に代わって指示すればなんでもやってくれるもの」という認識であったが、すべてコンピュータやAIに任せるのではなく、AIが得意なこと、人間にしかできないことをAIに触れながら学ぶことで、情報活用能力が育成されたという。

 こうした学校現場での実践を踏まえ、特に生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定にあたって考慮すべき3つの観点を整理した。まず、「AIを『人間が高度な知的生産をするためのもの』と認識すべきではないか」ということ。また、「コンピュータと適切に対話する力も重視すべきではないか」「思考力・判断力・表現力等に及ぼす影響について議論すべきではないか」ということもあげた。

 「生成AIの初等中等教育でのガイドライン策定に向けた提言」は、Webサイトにて確認できる。

《いろは》

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