2023年度より本格始動したau PAYキャッシュレス学園祭の取組みは、現金の管理や清算作業の軽減など、生徒たちの負担を減らすメリットがある。
また、オプションで金融授業を提供するなど、スマホ利用や金融リテラシーの向上といった、将来を見据えた教育機会を提供している。2024年度の実施校は、全国で88校(2025年3月5日時点)にのぼる。また、学園祭だけでなく実習にもキャッシュレス決済を導入する学校があるという。
au PAYキャッシュレス学園祭とは?
au PAYキャッシュレス学園祭とは、高校や大学で開催する学園祭にスマホ決済サービス「au PAY(コード支払い)」を導入する取組みのこと。学園祭の支払方法に現金や金券ではなくキャッシュレス決済を導入することで、学園祭に参加する生徒や来場者がキャッシュレス決済の仕組みや利便性などについて学ぶことができる。また、出店者はリアルタイムで売上げがわかるというメリットもある。学校は現金の管理が不要になるため効率的な校務が実現できるほか、生徒が現金を管理するリスクを低減できる。
商業高校の販売実習にキャッシュレス決済を導入

商業高校では、ビジネスの実践の場として、仕入れ・販売から接客対応、会計・決算などを生徒たちで行う販売実習という授業がある。この販売実習において、au PAYキャッシュレス学園祭を導入する学校もある。2024年度は6校の商業高校がau PAYキャッシュレス学園祭を導入した。今回は、2024年12月に岡山県立津山商業高等学校(以下、津山商業高校)が実施したau PAYキャッシュレス学園祭を使った販売実習の事例を紹介する。
生徒主導で地元商店街のキャンペーンを盛り上げる
津山商業高校の「津商モール」は、地元の商店街や企業の協力のもと「すべてのお客様を笑顔に」をテーマに掲げ、高校生が仕入れ・販売、商品知識の学習、接客応対、会計、決算など一連の業務を通じて学ぶ販売実習。同校では、2023年度に引き続き2年連続でau PAYキャッシュレス学園祭を活用している。
津商モールにおけるau PAYキャッシュレス学園祭は、当日の決済にキャッシュレス決済環境を提供するだけでなく、イベントをより盛り上げるためのドミナントキャンペーンを展開する中で生徒たちの学びを深めていった。現金管理の負荷軽減といった業務の効率化だけでなく、利用客の利便性を高め、イベントの魅力アップにもつながったという。(本キャンペーンはすでに終了している。)
ドミナントキャンペーンとは、商店街・自治体が一丸となって行う地域活性キャンペーンのこと。津商モールのキャンペーンでは、「津商モールを応援しよう!」と書かれたポスターをキャンペーンに参加する周辺のau PAY加盟店に掲示し、PRを行った。ポスターの掲示は、店舗にとっても津商モールを応援する人々の集客が見込めるというメリットがある。また、高校生による地域おこしという面でも地域活性化に貢献している。

ドミナントキャンペーンには、津山商業高校の生徒も参加し、KDDI社員と共にキャンペーン内容の決定や、販促物の制作に取り組んだ。生徒たちは、KDDI社員から「キャンペーンはどのようなことを行うのか」「ドミナントキャンペーンを実施することでどのようなメリットがあるのか」という説明を受けたあと、「どのようなキャンペーンであれば地域の人たちがau PAYを使おうと思ってくれるのか」について生徒同士で議論し、キャンペーンの内容を決めていった。
また、キャンペーンの販促物を担当する制作会社とも打合せを行い、キャンペーンをより効果的に訴求するためのデザインなどを話しあった。そこであがった生徒の意見から、販促物に津山商業高校のマスコットキャラクター「つーちゃん」を入れることなどが決まった。

津商モール開催当日には、au PAYブースが一角に設けられ、来場者に対してau PAYの設定サポートや、その場でチャージできるチャージカード販売が行われた。 生徒も、年に一度の行事を盛り上げようと、作成に携わったキャンペーンの販促物を活用し、会場の商店街を何度も行き来して声がけをする姿が見られた。

2年連続導入の決め手は“一緒に伴走してくれる”こと
販売実習担当の吉澤指導教諭は、au PAYキャッシュレス学園祭を2年連続で販売実習に導入した理由について「決め手は、一緒に伴走してくれるところ。キャッシュレス決済をやるだけであればほかの会社でも良いと思うが、一緒に実習を盛り上げるためにキャンペーンを提案してくれるところや、学校まで来て説明をしてくれる点がありがたい」と評価した。
また、「本校では『ホンモノのまなびの実現』をテーマに掲げているので、実際に仕事をしているKDDI社員と何度も顔を合わせることや、話を聞いて議論することが生徒にとって大事な経験になっていると思う」と吉澤指導教諭は語り、生徒が生きたビジネスを学ぶ機会につながっていることを感じていることがうかがえた。
津山商業高校の販売実習で活用されたau PAYキャッシュレス学園祭は、単にキャッシュレス決済を導入しただけでなく、生徒が普段経験できないビジネスの学びの機会を提供するとともに、地域の商店街を盛り上げるきっかけにもなった。
au PAYキャッシュレス学園祭は、2025年度も全国の高校・大学を対象に提供する予定だ。
お問合せフォームで実施に関する疑問・質問に個別に対応
au PAYキャッシュレス学園祭の実施費用や内容に関する問合せ、質問や資料請求は、下記のお問合せフォームにて受け付けている。
au PAY「学校担当者様専用 お問合せフォーム」社会において、キャッシュレス決済を利用する場面は年々増えている。津山商業高校のように、販売実習にキャッシュレス決済を導入し、モノを売るための一連の流れを学ぶ経験は生きたビジネスを学ぶことにつながっているだろう。学園祭での活用には留まらない、au PAYキャッシュレス学園祭の新たな教育的価値に注目したい。