【大学受験2025】宮崎大、工学部の学校推薦型選抜に女子枠

 宮崎大学は2023年5月19日、2025年度(令和7年度)入学者選抜より工学部の学校推薦型選抜に女子枠を導入すると発表した。工学部の総定員数370人のうち、新たに設ける女子枠の募集人員は14人。

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 宮崎大学は2023年5月19日、2025年度(令和7年度)入学者選抜より工学部の学校推薦型選抜に女子枠を導入すると発表した。工学部の総定員数370人のうち、新たに設ける女子枠の募集人員は14人。

 国内4年制大学の工学分野の女子比率は、経済協力開発機構(OECD)加盟の調査対象国の中でもっとも低い15.7%。一方、宮崎大学工学部の過去7年間平均の女子比率は11.3%と、全国平均よりもさらに低い状況にある。大学が実施したアンケートによると、女子比率が低いことを理由に女子受験生が志願を躊躇する姿や、入学後も男子学生中心の議論に入りづらいという意見がみられたという。

 そこで、宮崎大学は工学系人材を志す女子生徒の受け入れと人材育成を加速化させるため、2025年度入学者選抜(2024年度実施)において、工学部の学校推薦型選抜に女子枠を新設することを決めた。

 工学部の総定員数370人のうち、2023年度(令和5年度)入学者選抜の募集人員の内訳は、一般選抜前期日程が240人、一般選抜後期日程が90人、総合型選抜が40人、私費外国人留学生入試が若干名。学校推薦型選抜は設定していない。

 2025年度入学者選抜では、学校推薦型選抜を実施し、新たに女子枠を設ける。女子枠の募集人員は14人。出願要件や選抜方法等の詳細は、発表していない。

 宮崎大学工学部では、2023年度より中高生の理系進路選択支援に向けた取組みに注力する考えも表明。2010年度から実施している「女子高生のためのサイエンス体験講座」等に加え、2023年度からは科学技術振興機構(JST)事業「女子中高生の理系進路選択支援プログラム」において、宮崎大学工学部が主体となって申請し、採択された「集まれ!宮崎アマテラスガールズ~サイエンスの岩戸を開けてみよう~」を実施する。

 宮崎大学工学部は「理工系の知識や技能を修得した女性の輩出が企業や社会から多く求められている状況の中、大学に多様な価値観をもつ学生や教職員が集まることで、個々の多様性を認識・尊重し、社会問題の解決のためのよりよい教育研究環境を整えることで、これまで以上に女子中高生が理系の進路を選択しやすくなることを目指す」としている。

《奥山直美》

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