高校生6割以上「学習ロス」感じる…授業中もっとも多く

 スタディカルテは2023年10月26日、高校生を対象にした「学習ロスに関する調査」結果を公表した。高校生の66.4%が “学習ロス” を感じているという結果になり、もっとも感じている場面は「授業中」という結果になった。

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“学習ロス”の実態調査
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 スタディカルテは2023年10月26日、高校生を対象にした「学習ロスに関する調査」結果を公表した。高校生の66.4%が “学習ロス” を感じているという結果になり、もっとも感じている場面は「授業中」という結果になった。

 スタディカルテは、医学部・東大・難関大専門オンライン個別指導塾「スタディカルテLab」を運営。調査は、高校1~3年生220人を対象に、2023年5月にインターネットを利用して行った。

 “学習ロス” とは、理解していないまま次に進んでしまう、すでに理解しているのに授業を受けなければならないなどの授業内容のミスマッチや、よくわからないまま解答を写しているだけ、自分に合っているのかわからないまま問題集を進めているなど、非効率な宿題・自学自習。受験期にも関わらず志望校の出題傾向に合っていない授業カリキュラムなど学習の無駄が生じている非効率な時間のことを指すという。

 今回のアンケート調査では、高校生の66.4%が “学習ロス” を感じているという結果になった。さらに、 “学習ロス” を「とても感じている」または「どちらかというと感じている」と回答した人が、もっとも "学習ロス" を感じている場面は「授業中」(44.5%)となり、ついで「授業時間外」(39.7%) 、「志望校対策」(11.7%)と続いた。

 授業中の “学習ロス”については、「理解していないままどんどん進んでいく授業」や「理解しているのに聞いていなければならない授業」などがあげられた。授業時間外の “学習ロス”については、「よくわからないまま解答を写しているだけの宿題」や「自分に合っているかわからないまま進めている参考書・問題集」など。宿題の目的のひとつは「理解したことの定着・確認」だが、何からの原因で学習効率が悪いまま取り組んでしまっている高校生が多いようだ。

 さらに、志望校対策に関する “学習ロス”として、「自分の志望校の出題傾向を把握していないまま漠然と進めている学習」「志望校の出題傾向に合っていない授業カリキュラム」などがあげられた。難関大学であるほど、入試傾向には独自の特徴がある。大学や学部によって傾向はさまざまであるため、「出題傾向に沿った学習に取り組めているか」が合否を分けることも少なくない。とくに受験直前期には、間違った学習の優先順位によって発生する “学習ロス” に十分に気を付ける必要があるようだ。

 調査のまとめでは、“学習ロス” をセルフチェックし、早めに学習スタイルを改善することをアドバイス。チェック項目として、「授業内容が自分のレベル・理解度に合っていない」「授業内容が志望校の傾向に合っていない」「すごく頑張っているのに、苦手科目が克服できていない」「理解が不十分な状態でどんどん授業が進んでしまっている」「理解している内容なのに授業を聞いていなければならない」などをあげている。

 また、学習方法について専門家に相談するときには、具体的に困っている点(例:英語の長文読解が時間内に読めない)、1週間の総学習時間と教科別の時間配分、模試または志望校の過去問における大問ごとの得点率と所要時間など、現在の取組み方を明確にしたうえで相談すると効果的だという。スタディカルテLabは、無料学習相談を毎週5人まで実施。志望校の出題傾向や、学習計画の立て方、教材の選び方など、プロの学習プランナーがひとりひとりの学習状況を聞きアドバイスする。詳細はWebサイトで確認できる。

《田中志実》

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