東京電機大学は、2025年度にサイバーセキュリティの専門家を育成する「国際化サイバーセキュリティ学特別コース(CySec)」の新プログラム「CySec Expert」を開設する。また、このプログラムの一環として「サイバーオフェンスコース」を新たに開講することを発表した。これにより、「モノづくり」の現場におけるサイバーセキュリティを支える高度な専門人材の育成を目指す。
近年、サプライチェーンを狙ったサイバー攻撃が増加しており、企業においても対応の強化が求められている。このような背景から、東京電機大学は「モノづくり」の現場におけるサイバーセキュリティ対策の前提知識として、サイバー攻撃を適切かつ体系的に学べる場の整備が必要であると考え、「CySec Expert」の新設、および「サイバーオフェンスコース」の開講に至った。
「サイバーオフェンスコース」は、製造業の現場で技術責任者などを務める開発エンジニアを対象としたリスキリング講座である。具体的には、製品開発の上級エンジニアや、PSIRT(Product Security Incident Response Team)の上級チームリーダーを目指す技術者が受講対象者となる。また、この講座は米国EC-Councilの日本総代理店であるグローバルセキュリティエキスパートとアカデミック契約を締結し、トレーニングコースEC-Council CEH(Certified Ethical Hacker)に準拠した形で提供される。
東京電機大学は2015年4月に「CySec」を開講し、経営者などを対象にサイバーセキュリティ対策を防御側の視点から学ぶプログラムを提供してきた。「CySec」開講10周年を機に、人材育成の一端を担う学術機関として、「CySec Expert」の開設をはじめ、これからのサイバーセキュリティに必要とされる人材育成にさまざまな観点から先導し、具現化していく。
「サイバーオフェンスコース」の特徴としては、「モノづくり」を意識した開講科目、産学教育機関連携による教育体制、サイバー攻撃手法を適切かつ体系的に学べる場の提供、EC-Council教育機関向けプログラムの活用、資格CEH取得につながる講座構成があげられる。
◆東京電機大学 「サイバーオフェンスコース」
2025年4月開講予定
対象:製造業の技術責任者、開発エンジニア