【医学部入試2026】合格者に共通する3つの習慣…駿台・医学部専門校舎の校舎責任者が語る"逆算の受験戦略"

 共通テストの難化で安全志向が強まり、私立大では入試日程の集中で受験生が分散した2026年度医学部入試。国公立前期の志願倍率は4.31倍から4.03倍に低下し、後期の志願者数は3年連続で減少。厳しい環境下で合格を勝ち取った受験生に共通する「3つの習慣」とは…駿台予備学校の市谷校舎・梅田校の校舎責任者に、入試動向と受験戦略を聞いた。

教育・受験 高校生
PR
イメージ画像
  • イメージ画像
  • 市谷校舎の校舎責任者・重藤賢次氏
  • 梅田校の校舎責任者・服部峻氏
  • 設置・日程別志願状況
  • 2026年度入試、私立大学医学部医学科入試スケジュール(1次試験)
  • 近年の医学部受験者の受験パターン
  • 模試の判定であきらめない、D判定でも第1志望を最後まであきらめない生徒が42.9%も合格

 医学部受験において圧倒的な合格実績を誇る駿台予備学校。中でも医学部受験専門校舎として知られる市谷校舎と梅田校からは、今春も多くの合格者を輩出している。共通テストの難化や私立大入試日程の集中などが影響した2026年度入試を振り返りながら、合格者に共通する「3つの習慣」と、合格から逆算する受験戦略について、市谷校舎の校舎責任者・重藤賢次氏と梅田校の校舎責任者・服部峻氏に伺った。

【話を聞いた人】
重藤賢次氏:駿台予備学校 市谷校舎 校舎責任者
服部氏: 駿台 梅田校 校舎責任者

安全志向が強まった2026年度…共通テスト難化と私立入試の日程集中

--まず、2026年度の医学部入試を振り返ります。国公立大学医学部の出願・受験動向にはどのような特徴がありましたか。

市谷校舎の校舎責任者・重藤賢次氏

重藤氏:2026年度入試の大きなトピックは、共通テストで数学、物理、情報などが難化し、昨年よりも平均点が下がったことです。これは医学部入試にも影響し、共通テストで得点が伸びなかった受験生が、国公立大を断念したり、医学部を諦めて他学部へ志望を変更したりと、前期日程の志願者が昨年比で約5%減少しました。中でも全国的に難関大を回避する傾向が見られ、東京科学大、横浜市立大や旧帝大など、多くの難関大学で志願者数が大幅に減少したのが特徴的でした。

 後期日程では、旭川医科大、山形大、佐賀大の3大学で廃止されたことも大きな変化としてあげられます。前期日程同様、共通テスト難化を受けて、後期日程の受験を断念した受験生も多く、志願者数は前年の5,283人に比べて1,369人の大幅減少で、3年連続の減少となりました。

 この結果、志願倍率は前期が4.31倍→4.03倍後期は19.23倍→16.82倍といずれもダウンしました。

設置・日程別志願状況

服部氏:共通テストの平均点は、理系では2025年度より30点も下がりました。関西圏で特にその影響が大きかったのは国語の配点が高い滋賀医科大で、出願者は昨年から3割減少しました。京都大、大阪大、神戸大、和歌山県立医科大の出願者も減り、代わりに四国4県や島根大、鳥取大に志望校を変更するのはどうかという相談も多く受けました。これらの大学は共通テストで8割取れていれば合格圏内と言われており、今、重藤が指摘したとおり、共通テストが難化した今年は、受験生の安全志向がより強まったと言えるでしょう。

--私立大学医学部の動向はいかがでしたか。

重藤氏:今年の私立大学医学部の志願状況は2025年度比で1%の微増でしたが、入試日程の変化による影響が大きかったですね。文科省が全国の国公私立大に、高校教育への影響を考慮し、学力検査の日程を2月1日以降にするよう定める「大学入学者選抜実施要項」の順守を改めて求めた影響で、1次試験の日程が2月上旬に集中しました。たとえば2月2日には、杏林大、日本医科大、東海大、福岡大の4つの大学の入試が重なるなど、複数の大学の入試日程がバッティングしたことにより受験生が分散し、数百人単位で出願者を減らした大学もありました。その結果、ひとりの受験生が複数の正規合格を独占する状況が緩和され、受験生は併願校選びに難しい決断を迫られたと言えます。これまでであれば受けられる大学を諦めざるを得なかった受験生も多く、市谷校舎でも今年は出願に関する相談が非常に多かったです。

2026年度入試、私立大学医学部医学科入試スケジュール(1次試験)

 こうした入試環境の変化は、2027年度以降も続く可能性がある。では、厳しい競争を勝ち抜いた受験生は何が違ったのか。両校舎責任者が口をそろえてあげたのが、合格者に共通する「3つの習慣」だ。

医学部合格者に共通する「3つの習慣」

--医学部専門校舎から多数の合格者を送り出してきたお二人から見て、合格を勝ち取る受験生に共通する習慣は何ですか。

重藤氏:まずは勉強リズムと生活リズムが整っていることですね。

服部氏:自分の弱点についての解像度が高いかどうかも合否を分ける重要なカギだと思います。さらに、切り替えの早さも大事です。まとめると下記の3点です。

医学部合格者に共通する3つの習慣
1.勉強リズムと生活リズムを整える
2.自分の弱点について解像度を高め、着実に克服する
3.気持ちを切り替え、やるべきことをすぐ実行する


 ここからは、この3つの習慣を軸に、学年ごとの具体的な学習戦略と、駿台の医学部専門校舎ならではのサポートについて掘り下げていく。

習慣1「リズムを整える」合格から逆算する学習計画

--1つ目の習慣「リズムを整える」とは、どのようなことを目指すのでしょうか。習慣づけるうえで、医学部専門校舎の環境はどのように機能していますか。

重藤氏:医学部受験は長丁場となりますので、勉強のリズムを確立し生活リズムを整えることがとても大事です。市谷校舎は医学部受験を専門とする校舎なので、全国から集まる大勢のライバルと机を並べる緊張感があります。これは勉強リズムと生活リズムを整えるうえで非常に重要な要素です。周りが本気で取り組んでいる環境にいると、自然と自分のリズムも整っていきます。

--リズムを整えたうえで、長期的な学習計画はどう組み立てるべきですか。まず受験学年(高3・高卒生)に向けてお聞きします。

重藤氏:夏までには高校で学習する教科書レベルの範囲は一通り修めておきたいですね。過去問は夏ごろから少しずつ取り組み始めて受験予定の大学の傾向をつかみ、自分の強みが生かせる部分はどこか、足りていない部分はどこかを把握していきましょう。

服部氏:学習計画を見るときにもっとも注意しているのは、逆算して計画を立てられているかどうかです。共通テストの対策をいつからやるか。過去問はいつ始めるか。12月になって駆け込みで勉強するようでは遅いので、夏からどの科目を優先して勉強するかなどを具体的に決めておくことが大切です。

--高1・高2のうちに、リズムづくりの観点でやっておくべきことはありますか。

重藤氏:入試のことを考えると先取りで学習を進めたくなると思いますが、高1・高2の段階では、まず学校で習った範囲をしっかりと復習することをお勧めします。実は模試では、先取り学習をしているから有利ということはありません。むしろ先取りしていたために既習範囲を忘れてしまい、点数が取れずに判定も悪く、早くも志望校を下げようかと考える人も少なくないのです。新しい内容はそれまで勉強してきたことと繋がりがあるからこそ、体系的に積みあがっていくものですから、「急がば回れ」を心がけましょう。

服部氏:高校生は忙しいので、どうしても目の前のテストや定期試験に追われがちですが、長期的な視点で目標を定め、そこに向かって日々の学習を積み重ねていくことを意識してください。

 もうひとつ、今のうちにやっておきたいのが勉強方法の見直しです。自分はこの方法がベストだと思っていても成績が伸びないことはよくあります。高3になってから試行錯誤している時間はないので、高1・高2の今こそ自分に合った勉強法を模索してほしいです。その際には、駿台職員が学習データや日々の取組みをもとに適切なアドバイスができますので、ぜひ相談してみてください。

梅田校の校舎責任者・服部峻氏

習慣2「弱点の解像度をあげる」模試とデータを武器にする

--2つ目の習慣「弱点の解像度をあげる」について伺います。受験学年の5~6月、弱点を把握するために具体的に何をすべきですか。

重藤氏:弱点を把握するいちばんの方法は模試を受けることです。「まだ勉強が終わっていないから模試は受けない」と言う人がいますが、ライバルと比べて自分の立ち位置は今どこなのか、強みと弱みは何なのかを知る必要はあります。これがわからないと、克服しようがありません。どこで躓いたのか、特定の分野なのか、出題方式なのかを把握することで初めて対策ができるようになります。難関の医学部を目指す以上、誰もが解ける問題を確実に解くこと、そのためには苦手をなくすことが不可欠です。模試を受けて弱点を把握し、しっかりと基礎を固めていきましょう。

服部氏:受験学年では、この時期からすでに数学などでは演習をやりたがる人が非常に多いのですが、今、重藤が言ったように、基礎の徹底の方が優先度は上です。既習した範囲でも、模試で得点できていない分野は徹底して復習すること。演習は9月以降でも良いので、今から夏にかけては、基礎的な問題をミスなく確実に取れるようにしていくことが、夏以降の伸びにつながっていきます。

--弱点を把握することがいかに大変かがわかります。駿台の医学部専門校舎ではどのようなサポートがありますか。

重藤氏:駿台がもつデータ量は膨大で、たとえば、志望する大学の複数の合格者が特定の時期にどんな成績だったかを可視化できます。それをベースに今、何が不足し、どこを伸ばすべきかを受験生ひとりひとりに合わせて戦略を立案することが可能です。加えて、医学部入試に精通した講師が教材を作成し、授業も担当するので、医学部合格に必要な学習内容についても解像度が高まります。

習慣3「切り替えて実行する」本番に動じない判断力

--気持ちを「切り替えてること」は、合格を目指すうえで欠かせない力だと思います。実際にこの力が合否を分けた例はありますか。

服部氏:2026年度入試でもありましたね。共通テストが想定より伸び悩んだにもかかわらず、これまでの記述型模試の成績を冷静に分析し、「十分挑戦できる」と判断して第1志望を貫いた受験生が合格を勝ち取ったケースが少なくありませんでした。目の前の結果に振り回されず、自分は今何をすべきかを考え、すぐに実行に移す。この力が最終的に合否を分けるのだと思います。

--医学部では推薦入試の活用も増えています。今や国公立大医学部では募集人員の約3割、私立大医学部でも約2割が推薦枠ですが、推薦入試においても「切り替え」は重要ですか。

重藤氏:医学部の場合、推薦入試だからといって、プレゼンがうまいとか小論文が得意ということでは差がつきません。結局のところ、秋ごろまでに一般入試で合格できる力をもっている生徒が推薦で合格しているというのが現状なので、推薦入試にチャレンジし、もしも合格とならなかった場合には、すぐに一般入試対策に切り替えることが、とても重要です。

服部氏:推薦入試といっても浪人生でも出願できる方式もありますから倍率も高いですし、医学部の推薦入試は「チャレンジする入試」だという認識をもっておいていただきたいです。推薦入試で不合格だったとしても、一般入試で合格することは十分可能ですから、まさに気持ちの切り替えができるかどうかが大事ですね。

--推薦入試を受けるかどうかは、いつごろまでに判断すべきですか。

重藤氏:推薦入試であれば評定平均の基準などもありますから、早めの情報収集が不可欠です。志望校よりレベルを下げて推薦入試を受けるケースも見られますが、推薦の場合、合格したらその大学に行かなければいけないので、そこは後悔がないようにしてほしいですね。

服部氏:後期日程で受験できる大学が少なくなっていますから、できるだけ推薦入試を受けるようにと指導している高校もあると聞きます。評定平均などの基準がクリアできているとしても、夏までには推薦入試を受けるかどうか決めておくと良いでしょう。夏を過ぎてからだと、当初考えていた年間の学習計画が遂行できなくなるリスクがあります。推薦入試にもそれに特化した準備や対策が必要で、想定している以上に時間や手間がかかり、受験勉強がおろそかになってしまうケースが少なくありません。模試で成績が取れているのであれば、共通テストや一般入試対策に集中した方が良いケースも多いので、慎重に判断してください。

近年の医学部受験者の受験パターン

--切り替えが求められる場面が多い中、駿台の医学部専門校舎ではメンタル面のサポートも充実しているのでしょうか。

服部氏:はい。教科の内容については講師が、学習計画や進路相談に加えて日々のちょっとした不安や悩みについては医学部入試に詳しい職員が対応しますし、医学部の現役学生が市谷校舎では高校生クラスのチューターを担い、梅田校では個別指導を行うので、受験生の視点からもサポートができます。このように、1人の受験生を講師・職員・現役医学部生のチームで支える体制が整っているからこそ、受験生は安心して目の前のやるべきことに集中できるのです。

保護者の「支える覚悟」と「家族の対話」

--医学部受験は長期戦です。お子さまの力を最大限に引き出すために、保護者はどのように関わるのが理想でしょうか。

重藤氏:保護者の方に必要なのは、支える側に回る覚悟です。医学部受験は浪人生も多いため、高3生は良い判定が出にくいものです。しかし、最後の最後まで伸び続け、DやE判定からも医学部に合格していく生徒を我々は毎年のように見届けています。ですから模試の結果に一喜一憂せず、お子さまの意志を尊重して見守ってあげてください。

 それには、ネットなどにあふれている情報を鵜呑みにしすぎないことです。不安を感じるときには、保護者の方も我々に相談してください。

服部氏:私が大事だと思うのは、家族の対話です。受験期は多忙ですが、ぜひ定期的に家族で話す時間をとっていただきたいです。直前になって、何校受験するのか、私立大学ならいくらまで学費が出せるかなど、意見が食い違うケースが少なくありません。親子でよく話し合っておきたいところです。

 また、お子さまが決めた方針に保護者は干渉せず、模試の成績が伸び悩むことがあってもポジティブな言葉をかけてほしいですね。

模試の判定であきらめない、D判定でも第1志望を最後まであきらめない生徒が42.9%も合格

医師としての「土台」を作る受験生活

--最後に、医学部を目指す受験生へメッセージをお願いします。

重藤氏:医学部入試が難しいという状況は変わりません。多くのライバルがいますが、いちばん重要なのは諦めないことです。受験勉強で培った諦めない心は、医師になってから患者さんを救うために欠かせない土台になると前向きに捉え、苦手なことも克服していってください。志望校のレベルを安易に下げたり、教科数の多い国公立大学を早々に諦めて私立専願にしたりするのは、かえって競争の激しい渦に巻き込まれてしまうこともありえます。初志貫徹が大事です。

服部氏:医学部は人の命を救う医師という職業に直結する特別な学部です。そこを志望すると決めたからには、最後まで諦めずに頑張り抜いてほしいです。共通テスト対策をはじめ勉強しなければいけないことが多いうえに、志望理由書、面接、小論文など負担の多い受験ですが、年間計画や優先順位のつけ方など、駿台を頼っていただきながら、一緒に粘り強くやっていきましょう。駿台を巣立っていった多くの医学部合格者のデータを活用し、皆さんの夢の実現をお手伝いしたいと思っています。

--ありがとうございました。


 医学部専門校舎のお2人の話に通底していたのは、合格者に共通する3つの習慣「リズムを整える」「弱点の解像度をあげる」「切り替えて実行する」が、そのまま医師に求められる資質でもあるということだ。心身とも万全の状態を維持し、患者の状態を正確に見極め、刻々と変わる状況に即座に対応する。医学部受験という長く厳しい道のりは、その土台を築く過程にほかならない。医学の道を志し、それをやると決めた受験生にとって、駿台の医学部専門校舎は心強い伴走者となるだろう。

医学部進学なら駿台へ「医学部合格までの道」駿台 医学部進学 校舎・コースの詳細はこちら
《中村真帆》

【注目の記事】

特集

編集部おすすめの記事

特集

page top