このクルマは「E250CDI」に搭載される4気筒ディーゼルエンジンをベースに仕上げたハイブリッド車。なので、スタートや故意的なEVモード時以外はディーゼル車として付き合うことになる。よって、その評価が大きく関与するが、結論からすると、出だしと最高速以外ガソリンエンジンとの差はほとんどない。最近は過給器で低速からトルクを発生させるガソリンエンジンも増えていることから、「ディーゼルながらの低回転の太いトルクが…」とはいえなくなってきた。逆に、このディーゼルエンジンはメーターこそ6000回転までだが、そこまでの吹け上がりがスムーズ。かつてのディーゼルを知る者には劇的な進化に感じることだろう。ただ、今回の目玉は高速域での「セーリング」機能だ。これは文字通り駆動力を切り離して惰性で走るというもの。で、これがなかなかいい感じ。意図的に右のパドルでスイッチを入れるのだが、滑らかな切り離しと結合がおもしろく、かつ気持ちよかった。今後はきっとこんな機能が一般的になっていくのだろう。■5つ星評価パッケージング:★★★インテリア/居住性:★★★★パワーソース:★★★★フットワーク:★★★★九島辰也|モータージャーナリスト外資系広告会社から転身、自動車雑誌業界へ。『Car EX』副編集長、『アメリカンSUV』編集長などを経験しフリーランスへ。その後メンズ誌『LEON』副編集長なども経験する。現在はモータージャーナリスト活動を中心に、ファッション、旅、サーフィンといった分野のコラムなどを執筆。また、クリエイティブプロデューサーとしても様々な商品にも関わっている。趣味はサーフィンとゴルフの“サーフ&ターフ”。東京・自由が丘出身。