水素で走るハイブリッド鉄道車両開発へ、トヨタ・JR東・日立

トヨタ自動車およびJR東日本、日立製作所の3社は10月6日、水素をエネルギー源とした鉄道用ハイブリッド車両(燃料電池)試験車両「HYBARI」を連携して開発すると発表した。

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  • ハイブリッド車両(燃料電池)試験車両の開発に向けた連携
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  • 燃料電池ハイブリッドシステムの仕組み
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トヨタ自動車およびJR東日本、日立製作所の3社は10月6日、水素をエネルギー源とした鉄道用ハイブリッド車両(燃料電池)試験車両「HYBARI」を連携して開発すると発表した。

水素は様々な原料や再生可能エネルギーを活用して製造することができるうえ、エネルギーとして利用する際は二酸化炭素を排出しないという優れた環境特性を持つ。3社は水素をエネルギー源とする次世代鉄道車両の開発により、地球温暖化防止やエネルギーの多様化などによる脱炭素社会の実現を目指す。

JR東日本は鉄道車両の設計・製造の技術、日立はJR東日本と共同開発した鉄道用ハイブリッド駆動システムの技術、そしてトヨタは燃料電池自動車『MIRAI』や燃料電池バス『SORA』の開発で培った燃料電池の技術を持つ。今回の開発では、3社が持つ鉄道技術と自動車技術を融合。燃料電池を鉄道へ応用することで、自動車より大きな鉄道車両を駆動させるための高出力な制御を目指したハイブリッド車両(燃料電池)試験車両を実現する。

試験車両では、水素タンク(51L×5本×4ユニット)に充填された水素は燃料電池装置へ供給され、空気中の酸素との化学反応により発電。主回路用蓄電池は燃料電池装置からの電力とブレーキ時の回生電力を充電する。ハイブリッド駆動システムは燃料電池装置(60kW×4)と主回路用蓄電池(120kWh×2)の両方からの電力を主電動機に供給し、車輪を動かす制御を行う。なお、燃料電池装置の開発はトヨタが、ハイブリッド駆動システムの開発は日立が担当する。

試験車両は2両編成で、最高速度100km/h、航続距離は最大約140km。車両デザインは、燃料電池の化学反応から生まれる水を、碧いしぶきと大地を潤すイメージでとらえ、スピード感と未来感を持たせた。実証試験は2022年3月頃、鶴見線、南武線尻手支線、南武線(尻手~武蔵中原)で実施する予定だ。

水素で走るハイブリッド鉄道車両開発へ、トヨタとJR東日本などが協力…鉄道技術と自動車技術を融合

《纐纈敏也@DAYS@レスポンス》

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