【中学受験2013】夏休みの過ごし方 1/10…6年生の夏期講習

 「塾のソムリエ」として活躍する西村則康氏に夏休みの過ごし方を聞く短期集中連載を、全10回でお届けする。第1回目は、夏休みをどう過ごすか、親の関わり方などについて聞いた。

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西村則康氏
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 「塾のソムリエ」として活躍する西村則康氏。塾に関する様々な悩みに応えるサイト「中学受験情報局〜かしこい塾の使い方」の運営や、難関校限定の家庭教師集団「名門指導会」の代表を務めるほか、ご自身も家庭教師として現場に赴いている。西村氏に、夏休みの過ごし方を聞く短期集中連載を、全10回でお届けする。

 天王山といわれる6年生の夏休み。第1回目は、夏休みをどう過ごすか、親の関わり方などについて聞いた。

◆夏期講習の学習は通常授業とはまったく異なる

 夏休みの講習は、通常の塾の授業とは内容が大きく異なります。6年生の夏休み前には、どの塾でもすべての単元を終え、夏期講習からは復習に入ります。

 通常の授業では、解き方のパターンや、問題を解くにあたって必要な公式などの知識を学習してきました。演習問題も、習った解き方のパターンや知識を覚えているかを問う単純な問いが中心で、1問あたりの問題文も短めでした。

 夏期講習では、受験を意識して過去の入試問題からピックアップした問題を解くことが中心になります。そこでは、この問題を解くにはどのパターンを使うのか、何の知識(公式)を使えば解けるかが、わかっているかどうかが問われます。

 問題文はより長く複雑になり、簡単に解き方が見つからないよう紛らわしくなっています。ですから、今までよりも問題文を注意深く読んで、何を問われているのかを見抜く力をつける必要があります。

 しかし、それに子どもが自分で気づくかというとそれは難しい。

 ですから、保護者が、これまでとは問題のタイプが違うということを教えてあげる必要があります。そして、一番してほしいことは、問題を読んだ後に「わかっていることは何?」「何が問われているの?」、この2つの声かけです。

 保護者も忙しいでしょうから、1日に10分、ほんの1、2問解く間で構いません。付き添ってその2つの声がお子さんの頭の中にしみ込んで、お子さんが1人で問題に取り組むときにもその問いかけが聞こえてくるくらい声をかけてほしいのです。

◆授業は「解説→演習」から「演習→解説」に

 通常の授業と夏期講習では授業の構成も変わります。

 通常授業では、最初に先生が解説をし、その後演習をするということを繰り返してきたはずです。でも、夏期講習からは、まず演習問題を10分かけて解き、その後先生が解説する、という逆パターンの繰り返しとなります。

 いかに演習に真剣に取り組んだかで、後の解説の価値が大きく変わってきます。「後で解説してくれるからいいや」ではなく、「解説なしでも1回で正解してやる」という意気込みで取り組んでほしいと思います。

 そうすることで初めて、先生の解説がしっかりと頭に入ってくるのです。

◆復習が重要に

 夏期講習では、その日学んだテキストをしっかり復習することがより大事になります。授業が朝からお昼すぎまでならその日のうちに、午後から夜までなら翌朝のうちに必ず復習をしましょう。

 夏期講習では授業で学ぶ内容も、宿題の量も多くなります。すべてをまんべんなく復習していたのでは時間がいくらあっても足りません。取捨選択が必要です。

 有効なのは、授業中に取り組んだ演習問題に○△×をつけること。○は簡単に解けた問題、△はなんとなくわかったけれど自信がない、×はまったく手も足も出なかった問題です。重点的に復習すべきは△の問題。その次に余裕があれば○も復習する。×の問題は捨ててもいいのです。

◆ただ正解すればいいのではない

 復習は、演習問題の見直しが中心になりますが、単に合っていたかどうかを見るだけでなく、問題文をよく読み返して、この条件があるからこのパターンを使える、あの方法で解ける、というように、問題を解いたときの思考プロセスをもう一度再現するような学習が望ましいです。

 お勧めなのが、授業中の「これは面白かった」「わかって嬉しかった」という問題をピックアップして、子どもが先生役、親が生徒役になり、親に解説することです。こうやって復習した問題は、次に出ても必ず正解することができます。

◆勉強の目的を意識すること

 勉強をするときに「これは何のための勉強か」、目的を意識しながら勉強する子とそうでない子とでは、成果に差が出るように思います。小学生には難しいかもしれませんが、今やっていることは「理解すべきこと」、これは「覚えること」、と意識するだけでも違うと思います。

 社会は暗記することが多い科目ですが、何でも並列に覚えるのではなく、カテゴリ分けを意識しながら暗記すると覚えやすいです。

 理科も暗記すべきことが多い科目ですが、「なぜこうなるのか」と理屈を理解しながら勉強することによって、暗記しなければならない量をぐっと減らすことができます。
《石井栄子》

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