今年の受験生は「推薦・AO入試を積極的に利用したがる」「就職を意識した学部系統選びをする」「通学可能な大学を選ぶ」などの傾向が強まっていることが、河合塾が実施した高校教員アンケート結果より明らかになった。 同調査は2012年10月~12月、全国67会場で進路指導に携わる高校の先生を対象とした入試動向説明会の際に、受験生の進路選択についてアンケートを実施。高校教員1,416名の回答を得た。 今年の受験生の傾向について、「推薦・AO入試を積極的に利用したがる志向」は、「強まっている」16%、「やや強まっている」38%をあわせた「強まる」傾向が 54%と過半数を占めた。 目標を高く設定する傾向(チャレンジ志向)は、「変化なし」が36%と最多であった。「強まっている」4%と「やや強まっている」25%をあわせた「強まる」傾向は29%、「弱まっている」5%と「やや弱まっている」30%をあわせた「弱まる」傾向は35%。「弱まる」傾向が「強まる」傾向を上回っており、無理をしない受験生が多いことがわかる。 就職を意識した学部系統選びをする傾向は、「強まっている」14%と「やや強まっている」55%をあわせた「強まる」傾向は69%を占めた。河合塾が実施している模擬試験の志望校調査においても、医療系を中心に資格を取得できる学部の人気があるという。 通学可能な範囲の大学を選ぶ志向は、「強まっている」17%と「やや強まっている」46%をあわせた「強まる」傾向は63%を占めた。下宿代など学費以外にお金のかかる遠方の大学を敬遠する傾向にある。 奨学金・奨学金制度の活用を考える生徒は、「増えている」26%と「やや増えている」49%をあわせた「増える」傾向は75%を占めた。家庭の経済状況の厳しさがうかがえる結果となった。