2014年度新卒採用はターゲット層を絞りつつも採用拡大…ディスコ調べ

 就職情報会社ディスコは3月14日、採用活動に関する企業調査結果を発表した。2014年3月卒業予定者の採用見込みは堅調であることがわかった。また、近年話題にのぼることが増えた親子就活や、日本人留学生の採用動向についても明らかになった。

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2014年3月卒業予定者の採用見込み
  • 2014年3月卒業予定者の採用見込み
  • 2014年3月卒業予定者の採用見込み(従業員規模別・業界別)
  • 2014年度の採用重点層(ターゲット校)の選定についての方針
  • 親子就活について
  • 日本人留学生を採用する目的
 就職情報会社ディスコは3月14日、採用活動に関する企業調査結果を発表した。2014年3月卒業予定者の採用見込みは堅調であることがわかった。また、近年話題にのぼることが増えた親子就活や、日本人留学生の採用動向についても明らかになった。

 同調査は、全国の主要企業8,686社を対象に、2014年3月卒業予定者等の採用活動に関する企業調査を行った。調査期間は2月20日から28日で、回答社数は1,045社。

 2014年度の採用戦線スタートから約3か月が経過したが、12月広報開始2年目となる今期は企業も学生も前年度よりは混乱なく進行しているという。

 2014年3月卒業予定者の採用意欲は、前回調査(2012年12月)時点で堅調な様子が表れていたが、2月調査でも引き続き増加傾向を示している。全採用属性の総合で、「増加」と回答した企業が24.3%で、「減少」の10.6%を大きく上回っている。採用属性ごとに見ても、すべて「増加」が「減少」を上回り、従業員規模別や業界別を見ても同様の傾向を示しており、規模や業界を問わず、採用意欲の高さが表れていることがわかる。

 また、採用戦線スタートから2か月半あまりが経った2月下旬時点での、母集団形成の動向を見ると、「エントリー数」は、前年度に比べ「増えた」が35.3%、「減った」が33.7%と拮抗しているが、前年同期調査では「減った」(36.8%)が「増えた」(24.2%)を大きく上回っていたので、かなり改善されていることがうかがえる。

 さらに、「採用重点層を設けない」という企業は減少し、特に大手企業では20.4%から9.6%に半減したが、採用重点層(ターゲット層)を「前年より拡大」するとの回答は24.4%で、前年同期調査の18.7%より5.7ポイント増加している。「縮小」も前年より割合が増えたものの全体の4.3%と極めて少ない結果となり、ターゲットを明確にしたうえで、かつ、採用数増加の対策の1つとして、採用対象を広げることでカバーしようという戦略が見える。

 親子就活に対する調査では、学生の親から直接連絡をもらったことがあるのは15.9%。企業規模が大きくなるにつれその数字は上がり、従業員1,000人以上の大手では22.6%と2割を超える。応募者が多い分、出現率も上がるものとみられる。連絡の趣旨は分散していて多岐にわたるが、多いのは「入社後の処遇・待遇についての問い合わせ」28.3%、「選考結果についての問い合わせ」26.5%、「セミナーや選考試験の欠席の連絡」21.1%の順となっている。

 また、日本人留学生を採用している企業(全体の20.0%)を対象に、採用する目的を聞いたところ、最も多いのは「優秀な人材を確保するため」の78.7%で、前年同期調査(74.3%)よりさらに割合が増えた。日本国内にも、もちろん優秀な学生はいるが、海外に目を向け学問を修めた人材を優秀だと評価する企業は依然多いことがわかった。
《田邊良恵》

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