公立中学校の修学旅行の実施状況を調査…安全対応組織の作成率は5割

教育・受験 その他

平成24年度の実施方面
  • 平成24年度の実施方面
  • 方面別費用の平均額
  • 事故発生時の対策組織を作っているか
 全国修学旅行研究協会は、修学旅行の実施状況と課題、安全対策の取り組みについて、関東、東海、近畿の3地区の公立中学校に調査を行い、結果をこのほどまとめた。災害危機管理は考えられているものの、校外学習については進行中と答える学校が多く見られた。

 対象は、関東5県(茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉)、東海3県(三重、岐阜、愛知)、近畿2府4県(滋賀、京都、奈良、大阪、兵庫、和歌山)の公立中学校。ただし、愛知県は愛知県中学校長会調査データを使用。調査校数3,152校のうち、回答校数は2,983校で回答率は94.6%。

 調査は2012年7月から11月に実施。内容は、平成24年度の修学旅行の時期、日数、旅行方面、宿泊地、旅行費用、不参加生徒数など修学旅行の概況。さらに修学旅行の行き先変更状況、旅行中における安全対策の取り組みについて聞いた。

 修学旅行の実施時期については、5月~6月がもっとも多く、全体の約90%を占めた。実施日数は、99%の学校が3日間となっている。

 実施方面は、関東地区の中学校は約90%が広島を含む関西方面になっている。東北、会津・日光方面の減少傾向は継続中で、信州方面は22年度の1.5倍になっている。東海地区の中学校では23年度、関東・伊豆・箱根方面が175校だったのに対し、24年度は568校と大幅に増加している。近畿地区の中学校も23年度は関東方面が61校だったのに対し、24年度は306校と大きく伸びている。

 旅行費用については、関東地区の中学校で平均57,367円、東海地区(三重県と岐阜県)で58,167円、近畿地区で57,375円だった。3地区を平均すると57,636円で、前年度に比べて1,200円増加している。

 不参加生徒数の有無を聞くと、「いる」と答えた学校が7割だった。不参加理由としては、不登校によるものが6~7割を占めた。

 修学旅行における安全対策については、事故発生時の対応組織(役割分担)を作っているかについては、関東地区の中学校は約60%が作成しているのに対し、東海地区は28%、近畿地区は39%と開きがあるのが分かった。関東地区の中でも特に栃木県、茨城県など東日本大震災の被災地に近いほど作成率は高くなっている。しかし全体的にみて、対応組織が作られていない、あるいは検討中という学校が半数近かった。

 また、修学旅行の事前における対応については、事前指導の中での「危機管理意識の徹底」などをあげた学校が約70%あった。次に「班別行動中の安全対策の確認」として班別行動に伴って体験や見学地などの施設設備の確認、マニュアルの作成などをあげた学校が半数以上あった。

 まとめとして、24年度は東日本大震災後2年目を迎え、前年度の調査では方面変更や時期を変更する学校が関東地区以外でも見られたが、今年度は以前のように5~6月に実施した学校が増えた。また災害対策安全マニュアルはほとんどの学校で作成しているものの、修学旅行に特化した場合では近畿、東海地区においては約30%と作成率は高くなかった。同協会は、事前における計画が実際の場面ではかなりのウエイトを占める、とマニュアル作りを勧めている。
《田中志実》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)