全国学力テスト1位の秋田教委が「長年培われてきた教育風土によるもの」と評価

 秋田県教育委員会は2013年度の全国学力・学習状況結果についての概要を公表した。都道府県別順位では4教科の平均正答率が小学校、中学校ともに1位の結果に、「長年培われてきた教育風土」によるものと評価している。

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 秋田県教育委員会は2013年度の全国学力・学習状況結果についての概要を公表した。都道府県別順位では4教科の平均正答率が小学校、中学校ともに1位の結果に、「長年培われてきた教育風土」によるものと評価している。

 同調査は、全国の小学6年生と中学3年生を対象に今年4月に実施。4年ぶりに全員参加方式が復活し、詳細な分析や正確な順位が明らかになった。

 今年度、秋田県の平均正答率は小学校の国語AB、算数AB、中学校の国語ABで全国1位、中学校の数学ABで2位になった。正答平均率は小学校の国語Aが71.7%、国語Bが59.1%、算数Aが82.8%、算数Bが67.1%。中学校の国語Aが81.9%、国語Bが74 .6%、数学Aが68.9%、数学Bが47.5%だった。

 この結果について、小学校、中学校ともにすべての教科で全国平均を5ポイント以上上回っており、「良好な状況」と評している。課題としていた応用力をみるB問題については、基礎をみるA問題よりも平均正答率で全国平均を大きく上回る傾向にあり、知識、技能などの活用に重点を置いた授業改善が徐々に進んできているとみている。

 無回答率は、すべての問題で全国平均を下回っており、小学校では9割以上の問題で、中学校では7割の問題で、全国の無回答率の半分以下になっている。

 テストと同時に行ったアンケート調査では、小学校、中学校ともに平日午前7時前に起床する子どもは約9割にのぼり、全国平均を上回った。また、学校の授業以外の平日1日あたりの勉強時間は、小学生で30分以上が96%で全国平均を8.3ポイント上回り、中学生で1時間以上勉強している生徒は77.2%で全国平均を8.6ポイント上回った。

 家で学校の授業の復習をするかについては、「している」または「どちらかといえばしている」と答えた小学生は89.0%、中学生は82.5%と高く、全国平均の30ポイント以上を上回った。さらに家で苦手な教科の勉強をするかについては、小学生79.1%、中学生71.4%と、平均を25ポイント以上上回った。

 全体として、望ましい生活習慣および、学習習慣が定着していると考えられ、児童生徒が主体となる活動を取り入れた授業が展開されていると分析している。

 同教委の今年度の学力向上の取り組みとして、中学2学年まで少人数学級を拡充、理数学力推進事業としてWebサイトの活用や理数探求体験セミナー、さらに英語コミュニケーション能力育成事業、教育力発信事業などを行う。
《田中志実》

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