沖縄県教委が「わかる授業」の手引書を改訂…全国学力テスト最下位を見直す

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改訂された「わかる授業」手引書
  • 改訂された「わかる授業」手引書
  • 全国学力テスト正答率30%未満の児童生徒の割合
  • 教師の授業力自己チェックシートの一部
 沖縄県教育委員会は「『確かな学力の向上』支援プラン」の改訂版として「確かな学力」を向上させるための手引書「わかる授業サポートガイド」を公開。教師がこれまでの実践と照らし合わせ、課題解決などに役立ててほしいという。

 冊子は、今年4月に実施された全国学力テストで小学生、中学生ともに平均正答率が全国最下位だった結果から見えた課題を掲載。「わかる授業」を構築するための諸方策として学習方法や学習形態、家庭や地域・学校が連携した取組みなどを紹介している。

 学力向上の課題として、年間授業実施時数は標準を上回っているが、どの教科も大幅に上回ることはなく、きわどい状況で確保されているため、確実に確保する必要がある。そのために行事のありかたを見直して練習時間を精選し、家庭訪問や面談等の対応での欠時を極力なくす。予備時数を課題教科の算数・数学などにあてると、ゆとりを持って授業を進めることができ、効果が期待できるという。

 全国学力テストの結果から、正答率30%未満が小学生の国語Bで約4割、算数Bで2割弱おり、下位層の割合が高い。中学生の数学Bでは正答率30%以下の生徒が5割おり、高校進学希望率や高校進学率に影響を与えると分析。

 授業改善として、「学習用語や基本的な概念など意味理解の徹底をはかる指導」「既習事項を意識させ最後まであきらめずに考え抜く指導」「学力の中位・下位層を徹底的に支援する指導」「家庭学習の質の充実」「学校行事への対応の見直しおよび欠時の改善」などがあげられている。

 そのために、考えぬくことの楽しさや成就感・達成感を味あわせる授業、考えなどをノートに論理的にまとめる「書く活動」を重視した授業、視覚に訴えてイメージを具体化するなどICTを活用した授業などが求められるという。

 教材についても、教材研究にのめりこむと学習内容が広がりすぎることがあるため、すっきり明確に示すことが必要。「挑戦したくなる」「1単位時間の中で活用できる教材」「内容が明確で図や表がある」など、多様な観点から考察する能力に対応するような教材づくりのポイントを紹介。

 そのほか、授業での教師の表情や声の出し方、児童生徒の考えを引き出す工夫、板書の扱い方や、家庭学習の充実、保護者への協力体制についてなど、「わかる授業」を目指した細かな内容がつづられている。さらに、42項目の授業力自己チェックシートや10項目の授業力相互チェックシートも資料として掲載している。

 同教育委員会は、冊子を教師ひとりひとりが、手に取り繰り返し目を通すことで「わかる授業づくり」を具体的にイメージし、日々の実践に活用してほしいという。

 冊子はホームページからダウンロードできる。
《田中志実》

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