日本デジタル教科書学会2014年次大会の意義とこれからの役割

 日本デジタル教科書学会2014年次大会が8月16日と17日、「深化するタブレット端末活用 ~今育成したい能力~」をテーマに開催された。同大会について、日本デジタル教科書学会の会長で、附属新潟小学校教諭の片山敏郎氏に寄稿いただいた。

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◆「電子黒板」+「学習者用デジタル教科書」への道

 ここで、デジタル教科書の導入までの時期を振り返ってみよう。2009年、自民党麻生政権下で行われていた「スクールニューディール政策」で、「電子黒板」が導入され始めた。しかし「政権交代」が起きると、「事業仕分け」において、ほこりをかぶったまま活用されていない「電子黒板」が矢面に立たされた。

 そんな中、原口総務大臣の「原口ビジョン」における「1人1台の電子教科書」は、想像し得なかった未来を提示した。iPadの発明と、政権交代。この2つが、その後のデジタル教科書導入への流れを創り出したのだ。

 それから2年間、「みんなのデジタル教科書教育研究会」(2014年8月29日現在、会員数1,224名)で、「学習者用デジタル教科書」についてのネット上での情報交換を行ってきた私は、より学術的な検証をするために、2012年に「日本デジタル教科書学会」を設立した。

 あれから3度目の夏を迎えた今年は、来場者数は過去最高の、のべ400名となり、52の研究・実践発表、7つのワークショップ、著名な論客を迎えたシンポジウムを行うことができた。中でも、基調講演では、東北大学大学院教授の堀田龍也先生から、「これからの学力とデジタル教科書学会への期待」という演題で講演いただいた。

 この講演では、素晴らしい期待を語っていただいたので紹介する。
《片山敏郎》

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