鳥インフルエンザ、「鶏肉や鶏卵を食しても大丈夫か」

 国民生活センターは1月20日、鳥インフルエンザの発生に関して、正確な情報に基づいて冷静に対応するよう注意を呼び掛けた。「鶏肉や鶏卵を食しても大丈夫か」などの相談が多いという。

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今冬、確認された家きん類の高病原性鳥インフルエンザの発生状況について
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 国民生活センターは1月20日、鳥インフルエンザの発生に関して、正確な情報に基づいて冷静に対応するよう注意を呼び掛けた。「鶏肉や鶏卵を食しても大丈夫か」などの相談が多いという。

 鳥インフルエンザは、A型インフルエンザウイルスが引き起こす鳥類の疾病。今冬、宮崎県などにおいて、高病原性鳥インフルエンザが相次いで確認されており、鳥インフルエンザに関する相談として「鶏肉や鶏卵を食しても大丈夫か」などの相談が寄せられているという。

 これを受け、同センターは「国内において、鶏肉や鶏卵を食べることで、鳥インフルエンザ(ウイルス)がヒトに感染する可能性はないと考えられている。」と回答している。

 理由として、まず、鳥インフルエンザの原因となっているウイルスがヒトの細胞に入り込むための受容体は、鳥の受容体とは異なり、また、ウイルスは酸に弱く、胃酸で不活化されると考えられていること。さらに、家きん類で発生が確認された場合には、本病に感染したニワトリなどが市場に出回ることがないようにする家畜防疫上の措置に加え、通常の公衆衛生の観点から殺菌・消毒等の衛生管理が流通の各段階で実施されていることが挙げられている。

 また、国際獣疫事務局(OIE)は、最低8羽の4~8週齢のニワトリを感染させて、10日以内に75%以上の致死率を示した場合などを「高病原性鳥インフルエンザ」としている。国内では、予防の観点から、高病原性に変異する可能性のあるすべての型のウイルスに感染したと判定された家きんは「高病原性鳥インフルエンザ」と同様に、殺処分などの措置対象としている。

 同センターでは、根拠のないうわさなどにより混乱したりせず、正確な情報に基づいて行動するよう注意喚起している。
《小林瑞季》

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