【高校受験2015】千葉県公立入試後期<国語>講評…スピードを要求

 平成27(2015)年度千葉県公立高等学校の「後期選抜」学力検査が3月2日に実施された。リセマムでは、難関高校受験指導で定評のあるSAPIX(サピックス)中学部の協力を得て、学力検査の「国語」を講評する。

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千葉県公立高校後期、講評(国語)
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 平成27(2015)年度千葉県公立高等学校の「後期選抜」学力検査が3月2日に実施された。リセマムでは、難関高校受験指導で定評のあるSAPIX(サピックス)中学部の協力を得て、学力検査の「国語」を講評する。この他の教科(全5教科)についても同様に掲載する。

◆<国語>講評(SAPIX中学部)

 例年7題構成となっています。前期より10分少ない40分の制限時間ですので、多くの小問を解ききるためにはスピードが重要です。知識問題は、前期と異なり大問として独立していませんが、読解問題の中で出題されています。よって、文法問題や語句の問題にも対応できる学力が必要なのは前期選抜と変わりません。

 前期と同様に、聞き取り問題と作文の問題が必ず出題されているので、事前の対策は必須です。また、県立の難関校、人気校では総じて高得点勝負が予想されますので、記述問題の練習をしっかりしておく必要があります。

[1]放送による聞き取りテスト
 高校生と先生のやり取りが題材でした。問題用紙の表紙にある「メモ欄」を有効に活用することが得点に結びついたようです。出題頻度の高い同訓(音)異義語が、今年も出題されました。

[2][3]漢字の読み取り・書き取り
 例年通り読み取り4問、書き取り5問の出題でした。書き取り問題の同音異義語と四字熟語の難度が高く、得点差がつく出題でした。

[4]千住博『芸術とは何か-千住博が答える147の質問』
 芸術の意味や芸術を教えることをテーマとした短めの文章です。30~40字の難しい記述問題でした。使用語句の指定がありますので、それをヒントに問題文を利用することが出来れば正答につながりました。本文を読みながら解答できる問題が多いのですが、一部の問題では、対比構造を軸に正確に文章を読み取る必要がありました。

[5]森絵都『クラスメイツ〈前期〉』
 部活動の選択を巡り、仲の良い二人の女の子の交流が描かれた文章です。中学生が登場人物であることもあり、受験生にとって読み取りやすい文章でした。文章表現と会話文を関連させて読むことで失点を防ぐことが出来ました。

[6]『沙石集』
 仲の良い動物たちが主人公の説話文でした。仮名づかいの問題は基礎的な出題でしたが、故事成語を答える記号問題は難度が高い出題でした。内容についての出題は、動物同士の関係の理解が正答のポイントです。

[7]作文
 資料を読み、選択した図記号を説明する問題です。細かく指定された条件に従い、具体的な場面を短時間で想定して書くことが求められました。

国語:リスニング 問題 正答(提供:千葉県教育委員会)

 このレポートは2015年3月3日(入試翌日)に速報としてSAPIX中学部により作成されたもの。なお、SAPIX中学部は、下記の日程で3月に入試分析会、4月に入試問題分析会を下記の日程で2015 高校入試分析会を開催する予定だ

・2015 高校入試分析会 千葉県(国私立難関高・千葉県立トップ高)
 3月22日(日)SAPIX中学部 新浦安校

・入試問題分析会(開成・筑駒高/慶應女子高/学芸大附高)
 4月12日(日)代ゼミタワー
《編集部》

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