教科書採択の理由、7割の教育委員会が非公表…文科省

教育・受験 その他

義務教育諸学校用教科書の採択の仕組み
  • 義務教育諸学校用教科書の採択の仕組み
  • 採択関係組織の構成について
  • 採択に係る資料の公表について
  • 教育委員への見本本の提供について
 文部科学省は4月7日、県の関係者らに向けて、平成28年度使用教科書の採択についての通知を行った。平成26年度の教科書採択の状況調査結果もまとめており、7割の教育委員会が採択理由を非公表とするなど、情報公開が不十分であることがわかった。

 今回の通知は、「教科書採択の改善について」(平成24年9月28日付け通知)や、平成26年度の教科書採択の状況調査などを踏まえ、平成28年度の教科書採択にあたって留意する事項についてまとめたもの。教科書採択の公正確保、採択方法の改善などが記載されている。

 公立学校で使用される教科書を決定する権限は、その学校を設置する市町村や都道府県の教育委員会にある。平成26年度の調査結果(義務教育諸学校)によると、都道府県の教科用図書選定審議会委員の多くは、校長(23.1%)、教育委員会事務局職員(19.0%)となっているが、調査員の8割近くを教諭が占めていた。審議会の委員のうち、保護者が占める割合は10.4%、調査員は0%となっている。また、教科書採択結果の25.5%、採択理由の70.2%が非公表だった。

 教育委員への教科書見本本の提供について、もっとも多かったのは「採択に関連する会議で配布資料としてのみ活用」36.2%、「特に提供していない」も31.9%にのぼった。一方で、委員全員が閲覧するために委員の部屋などに据え置いている割合は、25.5%だった。

 通知の中で、決定にあたって教職員の投票によって決定されることはもとより、十分な審議や調査研究を経ず慣例のみによって決定されることなどがないよう、採択手続きの適正化に努めることが「教科書採択の公正確保について」で明記された。

 「教科書採択方法の改善について」では、より広い視野からの意見を反映させるために、保護者などの意見を踏まえた調査研究の充実に努めることとした。調査員の作成する資料で教科書に評定を付す場合も、その評定に拘束力があるかのような取り扱いはしないとしている。また、採択結果などの情報公開の現状、教科書見本本の扱いを不十分として、改善を求めた。
《黄金崎綾乃》

【注目の記事】

編集部おすすめの記事

特集

page top

旬の教育・子育て情報をお届け!(×をクリックで閉じます)