学テ不振や貧困対策課題、大阪市が課外授業の事業者募集

 大阪市は淀川区内の中学生を対象に、基礎学力の向上や居場所づくりを目指す新規事業「民間事業者を活用した課外授業(ヨドジュク)」を行う事業者を募集。今年度のヨドジュクは、区内2つの中学校校舎の放課後を利用して8月1日から実施する。

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 大阪市は淀川区内の中学生を対象に、基礎学力の向上や居場所づくりを目指す新規事業「民間事業者を活用した課外授業(ヨドジュク)」を行う事業者を募集。今年度のヨドジュクは、区内2か所の中学校校舎で、放課後を利用して8月1日から実施する。

 大阪市は平成25年度と26年度の全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)において、小学生、中学生の全科目で全国平均正答率を大きく下回る結果から危機的状況と認識。さらに子どもの貧困対策として、学習が遅れがちな中学生を対象にした学習支援を行うことは行政として取り組むべき課題としている。

 そのため、塾などの民間事業者を活用した課外授業を今年度から淀川区で先行実施することになった。放課後の中学校校舎を利用した課外授業(補習)で中学生の基礎学力向上や、居場所づくりを目指す。事業者は公募型企画競争方式(プロポーザル方式)で募集。実施の際には「大阪市塾代助成事業」で交付されているバウチャー(塾代助成カード)でも受講でき、受講者の塾代の軽減を図る。

 事業者は、市が実施場所を提供することで開設や運営経費を抑えることがきるため、受講料は月額10,000円の範囲内で実施することが条件。基礎学力向上のため、3教科(国語、数学、英語)の教材、資料等を作成し、受講者が週2回通うことが可能な形にすること。課外授業に参加した生徒が、参加前よりも学校の授業がわかるようになったと感じることを目標とし、受講生へのアンケートを実施し効果検証する。

 今年度は8月1日~来年3月31日まで、淀川区の美津島中学校と十三中学校の2校で実施。中学生の通いやすい時間帯として平日は18時30分開講を基本とする。市からは机、いす、ホワイトボード等の必要と認められる備品を無料提供し、実施にかかる人件費、消耗品費、光熱費、通信費、交通費、保険料等の経費は事業者の負担とする。

 応募資格は企画提案書の提出時に「大阪市塾代助成事業」の参画事業者として登録されていること、または登録される見込みであることなど。説明会の参加申込は5月11日15時まで、説明会は5月14日14時から淀川区役所で行われる。企画提案書提出は6月15日まで、プレゼンテーション審査は6月19日を予定している。

 詳しい事業実施条件や手続きなどは同市のホームページで確認できる。
《田中志実》

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