埼玉県、新卒介護・福祉人材の育成・定着へ研究会発足

 介護・医療の情報サービスを提供するエス・エム・エスの調査によると、介護・福祉業界志望の新卒学生が就活で面接を受けた法人数は「1社」という回答が半数以上の57%を占めた。

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介護・福祉業界では人材の育成・定着が課題
  • 介護・福祉業界では人材の育成・定着が課題
  • 新卒時に面接した法人数
 介護・医療の情報サービスを提供するエス・エム・エスの調査によると、介護・福祉業界志望の新卒学生が就活で面接を受けた法人数は「1社」という回答が半数以上の57%を占めた。「2~3社」も27%にのぼり、わずか1~3社の面接で就職を決めた新卒学生が8割以上であることがわかった。

 確かに、学校での実習で学生自身が介護・福祉事業者と接点をもっていることが、就活に影響を与える点も考えられるが、加えて、介護・医療業界において新卒学生側に有利な売り手市場であることも考えられる。しかし、わずかな面接数ですんなりと就職したにもかかわらず、その後、就職先に定着しているとは決して言えないのは大きな課題だ。

 これは介護・福祉事業者にとっては、新卒学生の採用に苦労し、採用後も職場への定着に苦労するという厳しい状況となる。そこで、エス・エム・エスが運営する介護/福祉系学生向け就職情報サービス「カイゴジョブ学生版」は、埼玉県介護福祉士養成校連絡協議会の松嵜委員長らと共同で2日、「埼玉県 介護人材の育成・定着のための調査研究会」を立ち上げた。

 同研究会では、毎月1回程度の会合を開催し、「介護業界への就職を志す学生の就職活動実態把握のための調査・研究」や「就職活動と入職後の働き方との関連性の調査・研究」を進めていく。この活動は介護・医療業界において、人材の採用・定着に向けて状況が改善されるものとして期待したい。

新卒介護・福祉人材の育成・定着へ研究会発足――面接は1~3社でも就職後は定着せず

《加藤/H14》

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