【NEE2015】世界に通用する人材を…内田・学研・インテルが目指すICT教育

教育ICT その他

内田洋行代表取締役社長 大久保昇氏
  • 内田洋行代表取締役社長 大久保昇氏
  • 2020年の教育モデルに向けた試み
  • 学研ホールディングス代表取締役社長 宮原博昭氏
  • 内田洋行と学研ホールディングスの協業のひとつに「理科教育の振興」が掲げられている
  • インテルの取締役副社長 宗像義恵氏
  • 教員研修のノウハウをもつインテルのプログラムを導入
  • 発表会で固い握手を交わす3社の代表
 「New Education Expo 2015」(NEE)の会場で6月4日、内田洋行は、学研ホールディングス、インテルの2社とICT教育における協業の共同記者発表会を行った。

 まず、内田洋行の代表取締役社長である大久保昇氏が登壇し、学研ホールディングス(学研HD)と学校教育向けのコンテンツ開発において協業を行っていくことを発表した。フューチャースクールや教育用コンテンツ配信サービス「EduMall」などのノウハウをもつ内田洋行と、豊富な教育コンテンツをもつ学研HDがタッグを組むことで、“生徒1人1台タブレット端末環境”に向けた環境整備を進めていく。

 さらに、内田洋行は、学校向けの教員研修サービスでインテルとの協業を発表。すでにインテルが世界各国で行っている教員向けの研修プログラム「Intel Teach Elements」を導入し、7月21日より提供する。

◆学研ホールディングス~理科教育を通じて、日本の人材を世界へ

 次に登壇した学研ホールディングスの代表取締役社長 宮原博昭氏は、学研がこれまで培ってきた理科教材の強みを語り、「学研HDは民間教育には強いが、学校教育にはまだ弱い。学校教育に強い内田洋行と組むことで学研のコンテンツを全面的に供給したり、協業によって新しいコンテンツも生まれてくるだろう」と話した。

 また「資源の少ない日本において、人材は有用な日本の資源である。しかし、最近では与えられた科学や学習のキットを作り上げることができない子どもが増えているという。かつての子ども達が学研のキットで失敗を繰り返し学習してきたように、進化した現代でも“うまくいかない”という失敗の経験は大切。特に、学研で蓄積のある理科に重点を置き、アクティブ・ラーニングでの失敗や振り返りを通して、世界で戦っていく子どもたちが育ってほしい」と今後の抱負を語った。

 「紙でやっていく限界、そして1社で行えることには限界がある。日本の中学・高校で不足しているプログラミング教育も今後は行っていきたい。ICT教育とアクティブ・ラーニングで、これからの日本の発展に寄与できるであろう」とした。

◆インテル~ICT教育のカギを握るのは教員自体の教育

 次に、インテルの取締役副社長 宗像義恵氏が、同社がこれまで行ってきた教育事業を紹介した。なかでも、注目は1990年代からインテルが研究を続けている「Intel Teach Elements」は、2001年からは日本でも実施され4万人の受講者がいる教員向け研修プログラム。しかし、世界規模ではすでに1,200万人の受講者がおり、日本でのICT教育のノウハウをもつ教員が少ないのも実情だ。

 宗像氏は「これまでインテル単独ではできなかったが、今後は包括的にIntel Teach Elementsを日本のICT教育の一部として実施していく。この協業をきっかけに、2020年までにもっとICT教育のノウハウをもった教員が増えていくことを期待している」と語った。ただし、「先生が実際の授業にノウハウを生かすことが最終目的であり、あくまでIntel Teach Elementsはその一部。ICTを使ってどのように授業を行うのかを、先生自らが考える教育である」としている。

 内田洋行は、同社のオリジナル教員向け研修に、Intel Teach Elementsを導入した「ウチダ教員研修サービス」を7月より提供する。「21世紀型スキルを生徒に教えられる先生が増えてほしい」と、宗像氏は語った。

 最後の質疑応答では、アクティブ・ラーニングにおいてICTがどう生かされるのかとの質問に対し、内田洋行の大久保社長は「確かにアクティブ・ラーニングは紙と鉛筆だけでもできるが、これからの時代は情報端末を使うことが大前提になってくる。コンパスや三角定規と同様に、タブレットも道具のひとつ。子どもたちがアクティブ・ラーニングの道具として自然に情報端末を使いこなしていけるよう、同じように力を入れていきたい」と回答した。

 「1社だけではできないことを、学研HDやインテルとともに、学校教育に近い立場としてやっていきたい」(内田洋行 大久保社長)として、来たるべき“生徒1人1台タブレット端末”時代への新たな取組みが始まった。
《相川いずみ》

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